研究課題/領域番号 |
21770179
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 晃明 北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), その他 (50507184)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2009年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 分子生物学 / 質量分析 / ヘテロクロマチン / SUMO修飾 |
研究概要 |
SENP7にはHP1のヘテロクロマチンへの局在を促進する機能があることが予備的実験から示された。こうしたSENP7の機能にHP1との相互作用や脱SUMO化活性が関与しているかどうか調べるために、これら機能を欠いた変異型SENP7を作製した。既知のHP1結合モチーフがSENP7に2カ所存在しており、それらがHP1との直接の結合に必要であることを明らかにした。脱SUMO化活性が失われる変異は文献に従って作製した。これら変異体を用いて解析を行った結果、HP1のヘテロクロマチンへの局在促進には、SENP7のHP1との相互作用は必要であるが、SENP7の脱SUMO化活性は必要ないことが明らかになった。 SENP7の基質の探索を行うために、Flagタグを付加したSENP7が安定に発現する細胞株を樹立し、プロテオミクス解析によりSENP7の相互作用因子を同定した。同定された因子の中には、既知のSUMO修飾因子がいくつか含まれていた。また、ピストンのメチル化活性に必要な領域を有する因子と相互作用することが明らかになった。HP1のヘテロクロマチンへの結合にはピストンのメチル化が必要であるため、SENP7が関わるHP1のヘテロクロマチンへの局在促進にこの因子が関わっているかどうか解析を行った。SENP7との直接の相互作用を検出することができなかったが、Flagタグを付加したこの因子を免疫沈降すると内在性のSENP7が共沈降され、SENP7と相互作用することがわかった。また、SENP7に加えてこの因子を一過的に細胞に発現させると、相乗的にHP1のヘテロクロマチンへの局在を促進することが明らかになった。こうした知見は、HP1のヘテロクロマチン局在の新たなメカニズムの存在を示唆しており、今後のさらなる解析によりこのメカニズムを解明できることが期待される。
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