配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2009年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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研究概要 |
1. シグナル伝達因子ヘッジホッグ経路において中心的役割を担う転写因子Gli1-3複合体の構成因子の同定 1-1. GIi1-3を誘導的に発現する細胞株確立のため、それぞれのDNAコンストラクトを作製した。Gli1(野生型);Gli1cDNAをpcDNA3を基にしたSF-TAPベクターに導入した。Gli2(野生型);Gli1と同様にGli2cDNAをSF-TAPベクターに導入した。塩基配列を確認したところデータベース上の配列と異なり、2カ所のアミノ酸を置換する変異を確認したので、これを部位特異的ミュータジェネシスによりデータベース上の配列に変換して野生型として用いた。Gli3(野生型);Gli1と同様にGli3cDNAをSF-TAPベクターに導入した。それぞれのコンストラクトについては、塩基配列を確認している。各cDNAについては他研究室から寄与されたものを用いた。 1-2. Gli1-3を誘導的に発現する細胞株の確立MEF/3T3Tet-off細胞株(Clontech);数回試みた結果、この細胞を用いてGli1-3を構成的に発現する細胞株確立はこれまでのところ失敗に終わっている。NIH3T3Tet-on細胞株(Clontech);現在細胞株の選択過程にあるが、ほぼ細胞株は確立されつつある。 2. 質量分析によるGli複合因子同定法の確立GliホモログであるCiを誘導的に発現するハエ培養細胞を用いて、その複合体を単離し、構成因子を質量分析機により同定する方法を確立した。既知の構成因子であるFu,Costa12,Sufuを含む48個の因子を独立した3回の実験のうち2回の実験で同定した。 3. 質量分析によるタンパク質ユビキチン化残基同定法の最適条件の検討Ciのユビキチン化残基による制御が転写抑制型Ci(プロテオソームによる部分分解により形成される)の形成に重要であるので(Wang & Price. Mol Cell Bio1.2008,28(18):5555-68)、質量分析機によるポリユビキチン化残基の同定法をGliに応用すべくその条件検討を行った。これまでの結果により特定の残基を同定できたことから、Gliに適用できる条件であると推定している。
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