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必須二成分制御系受容体キナーゼの活性化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21780067
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学
研究機関信州大学

研究代表者

福島 達也  信州大学, 助教 (20529200)

研究期間 (年度) 2009
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード二成分制御系 / 細胞分裂 / 受容体キナーゼ
研究概要

この研究の最終的な目的は、病原菌を含むグラム陽性菌において必須の二成分制御系YycGがどのようにして細胞分裂のシグナルを認識しているのかを解明することである。この研究標的である受容体キナーゼYycGは、N末端側が膜貫通ドメインと細胞質外のドメインで構成されている。また、C末端側は細胞質内に存在する。YycGは細胞分裂面に主に局在し(ごく一部のYycGは細胞膜全体にも局在する)、細胞分裂を認識していることが示唆されている。今年度の実験の結果、自己リン酸化のタイミングは細胞分裂後期であった。また、YycGの細胞分裂面への局在に必要な部位はC末端側の細胞質内のドメインであった。また、このC末端側ドメインのみでもシグナル伝達が可能であったが、過剰な自己リン酸化が起こった。さらに、YycGは細胞分裂後期に機能する複数のタンパク質と強い相互作用を示した。
これまでにYycGの制御タンパク質であるYycHおよびYycIがYycGのN末端側の膜貫通ドメインと相互作用することで、YycGの自己リン酸化を制御していることが知られている。これら制御タンパク質の局在を同定したところ、YycHおよびYycIは細胞分裂面以外の細胞膜全体に局在した。
これらの実験結果より、(1)YycGのN末端側は自己リン酸化の制御ドメインであり、C末端側が細胞分裂面への局在因子である、(2)YycH、YycIは細胞分裂面以外の細胞膜に存在するYycGの活性化を制御する、(3)YycGは細胞分裂面に局在後、細胞分裂後期に活性化が起こることで(恐らく、細胞分裂タンパク質との相互作用によるYycGの構造変化)細胞分裂を認識する、と考えられる。
細胞分裂を認識する二成分制御系のメカニズムの解明はこれまでにほとんど知られていないので、非常に斬新な結果であると言える。

報告書

(1件)
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Recognition of cell division by essential two-component system2009

    • 著者名/発表者名
      福島達也(招待講演)
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市(パシフィコ横浜)
    • 年月日
      2009-12-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] Activation mechanism of cell division sensor, YycG2009

    • 著者名/発表者名
      福島達也
    • 学会等名
      第81回日本遺伝学会
    • 発表場所
      長野県松本市(信州大学)
    • 年月日
      2009-09-18
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] A Sensor Histidine Kinase Co-ordinates Cell Wall Architecture with Cell Division in Bacillus subtilis2009

    • 著者名/発表者名
      H.Szurmant
    • 学会等名
      3^<rd> ASM Conference on Prokaryotic Development
    • 発表場所
      Cambridge, Massachusetts, USA
    • 年月日
      2009-07-03
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] A sensor of the divisome : the essential YycG signal trunsducing histidine kinase2009

    • 著者名/発表者名
      H.Szumant(および福島達也)
    • 学会等名
      5^<th> Conference of Functional Genomics of Gram-Positive Microorganisms(15^<th> International Conference of Bacilli)
    • 発表場所
      San Diego, California, USA
    • 年月日
      2009-06-16
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [備考] 第81回日本遺伝学会にてベストペーパ賞を受賞

    • URL

      http://wwwsoc.nii.ac.jp/gsj3/shou.html

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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