研究課題/領域番号 |
21780073
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
大津 厳生 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (60395655)
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連携研究者 |
森 浩禎 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90182203)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 発酵生産 / ジスルフィド結合 / DsbA / 生育阻害 / ペリプラズム / システイン発酵 / システイントランスポーター / 大腸菌 / シスチン / 植物 / 根系 / 細胞周期 / シロイヌナズナ / 細胞増殖 |
研究概要 |
大腸菌のペリプラズム空間には、ジスルフィド結合形成酵素としてDsbAが存在し、基質を酸化して還元型となったDsbAのシステイン(Cys)ペアが内膜タンパク質DsbBにより再酸化される。また、DsbBが受け取った電子は呼吸鎖成分のユビキノン(UQ)に渡され、最終的にはチトクロム酸化酵素を介して酸素が電子受容体となる(DsbA-DsbB-UQ複合体)。我々は還元ストレス(Cys)に曝すと本来酸化型で存在するDsbAが還元型で蓄積することを明らかにした。さらにDsbAの基質であり、大腸菌の生育に必須な外膜タンパク質OstAもまた、還元型で蓄積することが判明した。以上の結果から、過剰なCysがDsbA-DsbB-ユビキノン酸化システムを還元し、ジスルフィド結合不形成タンパク質が蓄積することによって、大腸菌の生育が阻害されると結論づけた。このことは本来、大腸菌が毒性の高いCysを解毒する機構を備えているとも考えられる。大腸菌の酸化システムに類似した仕組みは、酵母、植物、動物などの真核細胞の小胞体やミトコンドリアにも広く存在する。このことは生物種を超えたCysの毒性と一致する。
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