研究概要 |
本研究の目的は,再造林放棄地などのササ型野草地における放牧牛の採食行動および採食速度,ササの反芻胃内での消化動態を明らかにすることである。ササに対する放牧牛の採食速度は牧草と比較して有意な差は認められず,放牧牛は採食行動(バイト,咀嚼およびそれらの複合顎運動)をササの形態に応じて変化させることで採食速度を維持していた。また,ササは牧草に比べ,反芻胃内から流出する飼料片粒度が大きく,これにより反芻胃内の充満度が低下しやすく,採食行動が誘起されることで採食量を維持していることが示唆された。
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