研究課題/領域番号 |
21780312
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大貫 秀隆 愛媛大学, 医学部, 研究員 (60432803)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 血管新生 / 血管内皮tip細胞 / VEGFシグナル / Notchシグナル / ユビキチンE3リガーゼ / 転写制御 / 血管内皮細胞 / VEGF / tip細胞 / 転写因子 |
研究概要 |
固形腫瘍が増大するためには新しい血管の誘導とそれによる血液の供給が必要である。従って、腫瘍血管の新生を阻害することは、有効な治療法となる。しかし、現在の主要血管阻害剤、乳癌などの一部の癌で延命効果を示さないことが分かってきた。そのため、乳癌などでも効果のある新しい腫瘍血管新生阻害薬力が必要とされている。 一方、新生血管の先端の血管内皮細胞(tip細胞)は、血管新生に必須の細泡であり、かつ、血管新生時にのみ誘導されてくる。しかし、その細抱内での誘導・維持機構はまったく分かっていない。従って、tip細胞の誘導・維持機構が明らがになれば、血管新生を特異的に阻害する治療法の開発がこなる。 我々は、増殖因子VEGFの下流で働く血管新生に必須の因子を探索した結果、tip細胞の誘導因子であるVEGFと抑制因子であるNotchシグナル伝達経路を結びつける新規の転写調節因子ZF50を見出した。このZF50はtip様細胞を誘導するとともに、tip細泡機能の維持を行っていることを示唆するデータを得られた。また、我々はZF50がNotchシグナルを制御するメカニズムの解明に成功した。Notchシグナルを核内で受ける転写因子であるCBF1にZF50が結合すること、ならびにユビキチンE3リガーゼと複合体を形成することでCBF1の分解を誘導することを明らかにした。これらのことから、ZF50はCBF1を分解することにより、Nochシグナルを遮断し、tip細胞を誘導していることが示唆された。本研究により見出されたZF50およびZF50に結合するユビキチンE3リガーゼは、tip細胞を制御する新規の分子として次世代の腫瘍血管新生阻害剤の標的分子として期待できる。
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