小胞体タンパク質分解機構のアルツハイマー病発症への関与

• 研究課題/領域番号: 21790089
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 生物系薬学
• 研究機関: 千葉科学大学
• 研究代表者: 金子 雅幸 千葉科学大学, 薬学部, 講師 (10322827)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2009年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: 小胞体ストレス / ERAD / アルツハイマー病 / ユビキチンリガーゼ / APP / 小胞体 / ニューロン / 神経変性疾患

研究概要

HRD1は小胞体の変性タンパク質の分解を促進し、アルツハイマー病の原因タンパク質アミロイドβの前駆体APPを基質とする酵素である。本研究では、アルツハイマー病患者脳におけるHRD1減少機構として、酸化ストレスの可能性を示した。また、HRD1を欠損した遺伝子改変マウスがアルツハイマー病を発症するか評価した。さらに、HRD1と同様に小胞体の変性タンパク質を分解促進する新規の酵素について、APPの代謝に関与するものを新たに見出した。

研究成果

• [雑誌論文] Activation of ceramidase and ceramide kinase by vanadate via a tyrosine kinase-mediated pathway (2010)
  • 著者名/発表者名: Tada, E., Toyomura, K., Nakamura, H., Sasaki, H., Saito, T., Kaneko, M., Okuma, Y., Murayama, T.
  • 雑誌名: J.Pharmacol.Sci. 114 ページ: 420-432
  • NAID: 10029891066
  • 査読あり
• [雑誌論文] Correlation between decrease in protein levels of ubiquitin ligase HRD1 and amyloid-beta production (2010)
  • 著者名/発表者名: Saito, R., Kaneko, M., Okuma, Y., Nomura, Y.
  • 雑誌名: J.Pharmacol.Sci. 113 ページ: 285-288
  • 査読あり
• [雑誌論文] Loss of HRD1-mediated protein degradation causes amyloid precursor protein accumulation and amyloid-beta generation (2010)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, M., Koike, H., Saito, R., Kitamura, Y., Okuma, Y., Nomura, Y.
  • 雑誌名: J.Neurosci. 30 ページ: 3924-3932
  • 査読あり
• [雑誌論文] Correlation between decrease in protein levels of ubiquitin ligase HRD1 and amyloid-beta production (2010)
  • 著者名/発表者名: Saito R
  • 雑誌名: J.Pharmacol.Sci. 巻: 113 ページ: 285-288
  • 査読あり
• [雑誌論文] Activation of ceramidase and ceramide kinase by vanadate via a tyrosine kinase-mediated pathway (2010)
  • 著者名/発表者名: Tada E
  • 雑誌名: J.Pharmacol.Sci. 巻: 114 ページ: 420-432
  • 査読あり
• [雑誌論文] Loss of HRD1-mediated protein degradation causes amyloid precursor protein accumulation and amyloid-beta generation (2010)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, M.
  • 雑誌名: J.Neurosci. 30 ページ: 3924-3932
  • 査読あり
• [雑誌論文] ミトコンドリアにおけるS-ニトロシル化とアルツハイマー病発症機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 雑誌名: 日本薬理学雑誌 134 ページ: 291-291
  • NAID: 10025742071
• [雑誌論文] 筋萎縮性側索硬化症ALSと小胞体ストレス～小胞体タンパク質分解系ERADの神経変性疾患への関与～ (2009)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 雑誌名: 日本薬理学雑誌 134 ページ: 108-108
  • NAID: 10025741397
• [雑誌論文] ヒト新規小胞体タンパク質HRD1の神経変性疾患治療に関する薬理学的基盤研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 雑誌名: 日本薬理学雑誌 133 ページ: 252-256
  • NAID: 10025740660
  • 査読あり
• [雑誌論文] ヒト新規小胞体タンパク質HRD1の神経変性疾愚治療に関する薬理学的基盤研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 雑誌名: 日本薬理学雑誌 133 ページ: 252-256
  • 査読あり
• [学会発表] 小胞体のタンパク質分解系破綻によるアルツハイマー病発症機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸, 大熊康修, 野村靖幸
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] 小胞体のタンパク質分解系破綻によるアルツハイマー病発症機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: グランシップ(静岡市)
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] 神経変性疾患治療薬を目指した低分子化合物の合成と評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 三森盛亮
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: ツインメッセ静岡(静岡市)
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] アルツハイマー病発症におけるアミロイドβの産生増加に活性酸素種によるユビキチンリガーゼHRD1の不溶化が関与する可能性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-03-24
• [学会発表] アルツハイマー病発症におけるアミロイドβの産生増加に活性酸素種によるユビキチンリガーゼHRD1の不溶化が関与する可能性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(横浜市)
  • 年月日: 2011-03-24
• [学会発表] 神経幹細胞分化に及ぼす小胞体関連分解関連分子ユビキチンリガーゼHRD1の役割 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川田浩一, 東野俊作, 佐藤亜紗美, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-03-22
• [学会発表] 神経幹細胞分化に及ぼす小胞体関連分解関連分子ユビキチンリガーゼHRD1の役割 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川田浩一
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(横浜市)
  • 年月日: 2011-03-22
• [学会発表] 小胞体のタンパク質分解系ERADの破綻とアルツハイマー病 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 学会等名: 広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子細胞情報学セミナー
  • 発表場所: 広島
  • 年月日: 2011-02-28
• [学会発表] 神経変性疾患治療薬を目指したナフタレン誘導体の合成と評価 (2010)
  • 著者名/発表者名: 三森盛亮
  • 学会等名: 第29回メディシナルケミストリーシンポジウム
  • 発表場所: 京都テルサ(京都市)
  • 年月日: 2010-11-17
• [学会発表] Correlation between amyloid-β production and decrease in levels of ubiquitin ligase HRD1 due to its insolubilization (2010)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, M., Saito, R., Okuma, Y., Nomura, Y.
  • 学会等名: Neuroscience 2010
  • 発表場所: San Diego
  • 年月日: 2010-11-16
• [学会発表] Correlation between amyloid-β production and decrease in levels of ubiquitin ligase HRD1 due to its insolubilization (2010)
  • 著者名/発表者名: Kaneko M
  • 学会等名: Neuroscience 2010
  • 発表場所: San Diego Convention Center (San Diego)(USA)
  • 年月日: 2010-11-16
• [学会発表] ユビキチンリガーゼHRD1の不溶化による減少とアルツハイマー病発症の可能性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第12回応用薬理シンポジウム
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2010-09-19
• [学会発表] 小胞体ストレスに関与するユビキチンリガーゼHRD1発現抑制による神経細胞分化への影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 川田浩一, 東野俊作, 佐藤亜紗美, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第12回応用薬理シンポジウム
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2010-09-19
• [学会発表] ユビキチンリガーゼHRD1の不溶化による減少とアルツハイマー病発症の可能性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚
  • 学会等名: 第12回応用薬理シンポジウム
  • 発表場所: 横浜シンポジア(横浜市)
  • 年月日: 2010-09-19
• [学会発表] 小胞体ストレスに関与するユビキチンリガーゼHRD1発現抑制による神経細胞分化への影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 川田浩一
  • 学会等名: 第12回応用薬理シンポジウム
  • 発表場所: 横浜シンポジア(横浜市)
  • 年月日: 2010-09-19
• [学会発表] Involvement of endoplasmic reticulum-associated degradation in amyloid- β generation (2010)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, M., Saito, R., Yamamori, M., Okuma, Y., Nomura, Y.
  • 学会等名: ISPC-Nara
  • 発表場所: Nara
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] Involvement of endoplasmic reticulum-associated degradation in amyloid-β generation (2010)
  • 著者名/発表者名: Kaneko M
  • 学会等名: ISPC-Nara
  • 発表場所: ホテル日航奈良(奈良市)
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] ユビキチンリガーゼHRD1の不溶化による減少とアルツハイマー病原因タンパク質アミロイドβ産生との相関 (2010)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2010
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] ユビキチンリガーゼRNF19BおよびDorfinがアルツハイマー病原因タンパク質アミロイドβ産生に関与する可能性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山森正嗣, 金子雅幸, 小野口雅之, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2010
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] 小胞体ストレスに関与するユビキチンリガーゼHRD1の神経幹細胞における存在とその発現抑制による神経細胞分化への影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 東野俊作, 川田浩一, 佐藤亜紗美, 金子雅幸, 大熊康修
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2010
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] ユビキチンリガーゼHRD1の不溶化による減少とアルツハイマー病原因タンパク質アミロイドβ産生との相関 (2010)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2010
  • 発表場所: 京都大学(京都市)
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] ユビキチンリガーゼRNF19BおよびDorfinがアルツハイマー病原因タンパク質アミロイドβ産生に関与する可能性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山森正嗣
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2010
  • 発表場所: 京都大学(京都市)
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] 小胞体ストレスに関与するユビキチンリガーゼHRD1の神経幹細胞における存在とその発現抑制による神経細胞分化への影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 東野俊作
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2010
  • 発表場所: 京都大学(京都市)
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] ヒト大脳皮質におけるユビキチンリガーゼHRD1の不溶化による減少とAβ産生量との相関 (2010)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: Neuro2010
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] ヒト大脳皮質におけるユビキチンリガーゼHRD1の不溶化による減少とAβ産生量との相関 (2010)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚
  • 学会等名: Neuro2010
  • 発表場所: 神戸コンベンションセンター(神戸市)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] 小胞体関連分解(ERAD)に関与するユビキチンリガーゼRNF19B発現抑制によるアミロイドβ(Aβ)の減少 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸, 小野口雅之, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第122回日本薬理学会関東部会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2010-06-05
• [学会発表] 小胞体関連分解(ERAD)に関与するユビキチンリガーゼRNF19B発現抑制によるアミロイドβ(Aβ)の減少 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 学会等名: 第122回日本薬理学会関東部会
  • 発表場所: 静岡県立大学(静岡市)
  • 年月日: 2010-06-05
• [学会発表] ユビキチンリガーゼHRD1発現抑制によるParkinの発現誘導 (2010)
  • 著者名/発表者名: 杉岡夏実, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 日本薬学会第130年会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 2010-03-30
• [学会発表] ナフタレン誘導体の合成とケミカルシャペロン活性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 三森盛亮
  • 学会等名: 日本薬学会第130年会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 2010-03-30
• [学会発表] ユビキチンリガーゼRNF19Bによるアミロイドβ前駆体タンパク質(APP)の分解の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小野口雅之, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第83回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2010-03-16
• [学会発表] Loss of HRD1-mediated protein degradation causes amyloid precursor protein accumulation and amyloid-βgeneration (2009)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, M., Koike, H., Saito, R., Okuma, Y., Nomura, Y.
  • 学会等名: Neuroscience 2009
  • 発表場所: Chicago
  • 年月日: 2009-10-19
• [学会発表] Human HRD1 involved in the degradation of unfolded proteins has other functions than ubiquitin ligase activity in its transmembrane and proline-rich domains (2009)
  • 著者名/発表者名: Omura, T., Kaneko, M., Okuma, Y., Nomura, Y.
  • 学会等名: Neuroscience 2009
  • 発表場所: Chicago
  • 年月日: 2009-10-19
• [学会発表] Loss of HRD1-mediated protein degradation causes amyloid precursor protein accumulation and amyloid- β generation (2009)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, M.
  • 学会等名: Neuroscience 2009
  • 発表場所: Chicago
  • 年月日: 2009-10-19
• [学会発表] 小胞体関連分解(ERAD)に関与するユビキチンリガーゼRNF19Bによるアミロイド前駆タンパク質(APP)の分解についての検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小野口雅之, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 第121回日本薬理学会関東部会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-10
• [学会発表] 大脳皮質におけるユビキチンリガーゼHRD1の減少がアルツハイマー病発症に関与する可能性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 齋藤僚, 金子雅幸, 野村靖幸, 大熊康修
  • 学会等名: 次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2009
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-08-24
• [学会発表] アルツハイマー病患者脳におけるユビキチンリガーゼHRD1タンパク質の減少とAβ産生機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸, 齋藤僚, 大熊康修, 野村靖幸
  • 学会等名: 第36回日本脳科学会
  • 発表場所: 金沢
  • 年月日: 2009-06-12
• [学会発表] 小胞体タンパク質の分解促進/凝集抑制による神経変性疾患防御機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 金子雅幸
  • 学会等名: 第22回脳機能分子研究会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2009-04-19
• [備考] 新聞報道:
• [備考] 読売新聞夕刊(9面)「アルツハイマー患者発症防ぐ酵素半分」,2010年7月7日掲載
• [備考] 神奈川新聞朝刊(23面)「認知症予防に光明酵素ヒトHRD1発見」,2010年7月1日掲載
• [備考] 薬事日報(3面)「HRD1がAβ分解に関与アルツハイマー病治療に期待」,2010年5月21日掲載
• [備考] 科学新聞(4面)「アルツハイマー病発症脳タンパク質HRD1が関与患者の死後脳で減少」,2010年4月16日掲載
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://www.cis.ac.jp/~pharm/mkaneko/index.html
• [備考]
  • URL: http://www.cis.ac.jp/~pharm/mkaneko/index.html