研究課題/領域番号 |
21790351
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター) (2011-2012) 神戸大学 (2009-2010) |
研究代表者 |
森 清 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), 研究員 (70432573)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2012年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 骨 / 関節 / 筋肉 / 皮膚 / 感覚器 / 遺伝子変異マウス / sFRP-4 / 初代培養細胞 / 加齢 / 骨形態計測 / μCT / 骨形成パラメータ / 酸化的ストレス / 遺伝子発現制御 / 骨代謝 / メチル化シトシン / TBP / MeCP2 |
研究概要 |
糖尿病性骨合併症発症機構を解明するために、特に酸化的ストレスに注目し、マウス骨髄間質細胞株を用いてin vitro での検討を行った。酸化的ストレスは、secretedFrizzled-related protein 4 (sFRP-4)に加えて、破骨細胞分化因子(RANKL)の発現増強、逆にRANKL 阻害因子のOsteoprotegerin (OPG)発現を減少させた。またWnt/β-catenin 系シグナルの一部を抑制した。sFRP-4 に着目したところ、本遺伝子プロモータ領域TATA-box 近傍のCpG アイランドでは、定常状態で高頻度のシトシンメチル化が観察され、メチル化シトシン結合蛋白(MeCP2)を介する転写抑制機構が推察された。一方、酸化的ストレス環境下では、このCpG 配列のグアニン8 位に水酸化が起きた場合、MeCP2 結合に干渉して、TATA-box 結合蛋白(TBP)とTATA-box との結合の促進が観察され、酸化的ストレスによるsFRP-4 遺伝子発現再活性化機構を明らかにした。またin vitro の観察では、薬剤性に糖尿病を誘発した野生型マウスの大腿骨などで、骨梁減少が観察された。独自に開発したsFRP-4 欠損マウスは、自然経過での加齢による骨量減少に抵抗性であった。急激な酸化的ストレスはRANKL を介する急激な骨吸収を促進し、加齢などの緩やかな酸化的ストレス下では、sFRP-4 がWnt/β-catenin系を介する骨代謝回転を抑制することで、骨減少症ひいては骨粗鬆症を招来することが示唆された。
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