研究課題
若手研究(B)
IL-2産生を抑制する因子を同定するために、イオン交換カラムを用いて精製を試みたところ抑制活性を含む分画が得られた。しかしながらこの分画には可溶性IL-2が含まれていることも確認されたことから、新規抑制性サイトカインではなく可溶性IL-2受容体によるIL-2の消失が新たな可能性が示唆された。そこでIL-2受容体に対するカラムを作成し抑制因子を含む分画から可溶性IL-2受容体を除去して抑制能が失われるかを検討したところ、可溶性IL-2受容体除去しても除去前と同様の抑制能が得られた。初期精製(イオン交換カラム)で得られた分画には培地に含まれる牛血清成分が多く含まれていた。さらに抑制因子とアルブミン等は等電点が近くイオン交換カラムではこれ以上の分離が不可能であることが明らかとなった。そこで硫安塩析法による分画を検討したところ、30-40%飽和度において抑制因子を含む分画を得たうえに高濃度に濃縮することができた。我々はCD4^+ T細胞のマラリア原虫抗原特異的なサイトカイン産生がIL-2依存的であることを明らかにし報告した(Int.Immunol.)。これは、マラリア原虫感染によって引き起こされるIL-2産生抑制メカニズムを明らかにしようとする本研究計画の意義について異なる角度から証明した。
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Acta medica Nagasakiensia
巻: (in press)(掲載確定)
International Immunology 22
ページ: 941-952
International Immunology
巻: 22 ページ: 941-952
Acta medica Nagasakiensia in press
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/mmi/im/index.html