研究課題
若手研究(B)
多くのグラム陰性病原細菌は3型分泌装置を使って、エフェクターと総称される病原因子を直接宿主細胞に注入することで、病原性を発揮する。申請者はこれまでに食中毒原因菌である腸炎ビブリオの3型分泌装置の一つであるTTSS2が本菌の下痢原性に必須であることを明らかにしてきた。しかしながら、このTTSS2依存的な下痢原性に寄与するエフェクターは不明であった。本研究では、TTSS2依存的な下痢原性に寄与する新規エフェクターとしてVopE を同定した。VopEは構造的にN-terminal domain、long repeat (LR)domain、C-terminal domainに分けられる。申請者はLR domain、C-terminal domainがそれぞれ独立してactin 結合活性を持つこと、これらの結合がVopE の下痢誘導活性に必要であることを見いだした。さらに、TTSS2やVopEはnon-O1/non-O139 V. choleraeの下痢原性にも寄与していることを明らかにした。これらの結果により、VopEはF-actinを標的とする新規エフェクターであり、TTSS2を保有する病原細菌の下痢原性に寄与していることが示唆された。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 17件) 学会発表 (17件)
PLoS ONE 5
FEMS Microbiol.Lett. 311
ページ: 10-17
Infect Immun 78
ページ: 1772-1780
PLoS ONE
巻: 5
FEMS Microbiol.Lett.
巻: 311 ページ: 10-17
Proc Natl Acad Sci U S A
巻: 107 ページ: 8794-8799
Veterinary Microbiology
巻: 145 ページ: 113-121
Infection and Immunity 78
FEMS Microbiol Lett. 296
ページ: 18-25
Infect Immun. 77
ページ: 904-913
ページ: 603-610
Proc Natl Acad Sci USA. 106
ページ: 17939-17944
FEMS Microbiology Letters 296
Microbiology 155
ページ: 541-550
Infection and Immunity 77