変異p53の機能獲得メカニズムの解析と新しいがん分子標的治療への応用

• 研究課題/領域番号: 21790516
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 応用薬理学
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 角道 祐一 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (10396484)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2009年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: 薬物治療学 / 分子標的治療 / p53 / 機能獲得変異 / S121F / DRAM / hotspot mutation / 機能獲得 / RNA遺伝子

研究概要

p53のGOF mutantであるS121Fのメカニズム解析を遺伝子発現マイクロアレイを用いて行った。既知のp53標的遺伝子の中から、DRAM(damage-regulated autophagy modulator)が候補遺伝子として同定された。DRAMがp53依存性アポトーシス誘導能に与える影響を調べた結果、Saos-2細胞において、DRAM過剰発現によって野生型p53のアポトーシス誘導能が有意に増強することが明らかとなった。しかしDRAMノックダウンでS121Fのアポトーシス誘導能の減弱は認められなかった。本研究では、DRAMがp53依存性アポトーシス誘導の強化に重要な標的遺伝子であることを明らかにし、同時にS121FのGOF機構はDRAM 発現誘導の増強が一因である可能性を提示した。

研究成果

• [雑誌論文] Phase I/II study of sequential therapy with irinotecan and S-1 for metastatic colorectal cancer. (2009)
  • 著者名/発表者名: Yoshioka T, Kato S, Gamoh M, Chiba N, Suzuki T, Sakayori N, Kato S, Shibata H, Shimodaira H, Otsuka K, Kakudo Y, Takahashi S, Ishioka C.
  • 雑誌名: Br J Cancer. 101(12) ページ: 1972-1977
  • 査読あり
• [雑誌論文] Newly synthesized curcumin analog has improved potential to prevent colorectal carcinogenesis in vivo. (2009)
  • 著者名/発表者名: Shibata H, Yamakoshi H, Sato A, Ohori H, Kakudo Y, Kudo C, Takahashi Y, Watanabe M, Takano H, Ishioka C, Noda T, Iwabuchi Y.
  • 雑誌名: Cancer Sci. 100(5) ページ: 956-960
  • NAID: 10025146044
  • 査読あり
• [雑誌論文] Newly synthesized curcumin analog has improved potential to prevent colorectal carcinogenesis in vivo (2009)
  • 著者名/発表者名: 柴田浩行, 角道祐一, 他
  • 雑誌名: Cancer Science 100 ページ: 956-960
  • NAID: 10025146044
  • 査読あり
• [雑誌論文] Phase I/II study of sequential therapy with irinotecan and S-1 for metastatic colorectal cancer (2009)
  • 著者名/発表者名: 吉岡孝志, 角道祐一, 他
  • 雑誌名: Britishi Jouranal of Cancer 101 ページ: 1972-1977
  • 査読あり
• [学会発表] 大腸癌における抗EGFR 抗体薬のバイオマーカーEGFRシグナル伝達因子検索の意義 (2010)
  • 著者名/発表者名: 添田大司, 下平秀樹, 小峰啓吾, 加藤俊介, 森隆弘, 角道祐一, 大堀久詔, 高橋信, 秋山聖子, 鈴木貴夫, 蒲生真紀夫, 渡辺みか, 岩間憲行, 鈴木博義, 石岡千加史
  • 学会等名: 第48回日本癌治療学会学術集会 シンポジウム
  • 発表場所: 京都・国立京都国際会館
  • 年月日: 2010-10-29
• [学会発表] 東北大学病院化学療法カンファレンスの現状と課題 (2010)
  • 著者名/発表者名: 下平秀樹, 森隆弘, 角道祐一, 高橋信, 大堀久詔, 秋山聖子, 坂本康寛, 高橋昌宏, 添田大司, 工藤千枝子, 吉田こず恵, 塩野雅俊, 高橋雅信, 加藤俊介, 石岡千加史
  • 学会等名: 第48回日本癌治療学会学術集会 口演
  • 発表場所: 京都・国立京都国際会館
  • 年月日: 2010-10-28
• [学会発表] 東北大学病院腫瘍内科のセカンドオピニオン外来の現状と役割 (2010)
  • 著者名/発表者名: 加藤俊介, 森隆弘, 柴田浩行, 下平秀樹, 角道祐一, 大塚和令, 高橋信, 高橋雅信, 大堀久詔, 秋山聖子, 佐々木巌, 古山美智子, 本間とし子, 原沙絵, 石岡千加史
  • 学会等名: 第48回日本癌治療学会学術集会 ワークショップ
  • 発表場所: 京都・グランドプリンスホテル京都
  • 年月日: 2010-10-28
• [学会発表] 当院における外来化学療法の現状 (2010)
  • 著者名/発表者名: 角道祐一
  • 学会等名: 石巻がん化学療法セミナー セミナー一般講演
  • 発表場所: 石巻・石巻グランドホテル
  • 年月日: 2010-10-22
• [学会発表] DRAMはp53依存性アポトーシスの効果を増強するOverexpression of DRAM enhances p53-dependent apoptosis (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋昌宏, 角道祐一, 坂本康寛, 高橋信, 加藤俊介, 石岡千加史
  • 学会等名: 第69回日本癌学会学術総会(大阪・リーガロイヤルホテル大阪)
  • 発表場所: ポスター
  • 年月日: 2010-09-23
• [学会発表] FcγR遺伝子多型とKRAS野生型の進行・再発大腸癌におけるcetuximabの治療効果FcR polymorphisms and clinical outcome ofcetuximab in metastatic colorectal cancerpatients with wild-type KRAS (2010)
  • 著者名/発表者名: 添田大司, 下平秀樹, 小峰啓吾, 加藤俊介, 森隆弘, 角道祐一, 大堀久詔, 高橋信, 坂本康寛, 鈴木貴夫, 安田勝洋, 石岡千加史
  • 学会等名: 第69回日本癌学会学術総会 ポスター
  • 発表場所: 大阪・大阪国際会議場
  • 年月日: 2010-09-23
• [学会発表] 悪性末梢性神経鞘腫を併発した神経線維症の2例 (2010)
  • 著者名/発表者名: 下平秀樹, 高橋信, 大堀久詔, 角道祐一, 加藤俊介, 石岡千加史
  • 学会等名: 第16回日本家族性腫瘍学会学術集会 一般口演
  • 発表場所: 新潟・新潟コンベンションセンター(朱鷺メッセ)
  • 年月日: 2010-07-09
• [学会発表] 進行・再発大腸癌におけるKRAS、BRAFおよびPIK3CA遺伝子変異解析とcetuximabの治療効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 添田大司, 下平秀樹, 小峰啓吾, 加藤俊介, 森隆弘, 角道祐一, 大堀久詔, 高橋信, 秋山聖子, 渡辺みか, 石岡千加史
  • 学会等名: 第8回日本臨床腫瘍学会学術集会 一般口演
  • 発表場所: 東京・東京ビッグサイト
  • 年月日: 2010-03-19
• [学会発表] 軟部肉腫に対するAIM療法の効果と安全性に関する後ろ向き解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡田佳也, 坂本康寛, 大堀久詔, 高橋信, 角道祐一, 秋山聖子, 下平秀樹, 森隆弘, 加藤俊介, 石岡千加史
  • 学会等名: 第8回日本臨床腫瘍学会学術集会(The 8th Annual Meeting of Japanese Society of Medical Oncology) 一般口演
  • 発表場所: 東京・東京ビッグサイト
  • 年月日: 2010-03-18
• [学会発表] Overexpression of DRAM enhances p53-dependent apoptosis in Saos-2 cells. (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋昌宏, 角道祐一, 他
  • 学会等名: 第69回 日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 大阪国際会議場 Japan
• [学会発表] 当科におけるGIST治療の検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小峰啓吾, 大塚和令, 加藤俊介, 森隆弘, 下平秀樹, 角道祐一, 高橋信, 高橋雅信, 大堀久詔, 西條憲, 今井源, 井上正広, 河合貞幸, 石岡千加史
  • 学会等名: 第47回日本癌治療学会学術集会 示説49(ポスター)
  • 発表場所: 横浜・パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-10-23
• [学会発表] 当院における進行・再発大腸癌に対するKRAS遺伝子解析の実際 (2009)
  • 著者名/発表者名: 添田大司, 下平秀樹, 高橋雅信, 小峰啓吾, 加藤俊介, 森隆弘, 角道祐一, 大堀久詔, 高橋信, 渡辺みか, 石岡千加史
  • 学会等名: 第47回日本癌治療学会学術集会
  • 発表場所: 横浜・パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-10-23
• [学会発表] The therapeutic potentials about the novel curcumin analogs ; apoptosis induction abilities and anti-metastatic effects 合成新規クルクミン類縁体の抗腫瘍活性に関する評価-アポトーシス誘導能および転移浸潤抑制能について (2009)
  • 著者名/発表者名: 工藤千枝子, 山越博幸, 佐藤温子, 大堀久詔, 角道祐一, 石岡千加史, 岩渕好治, 柴田浩行
  • 学会等名: 第68回日本癌学会学術総会 ポスター
  • 発表場所: 横浜・パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] The therapeutic potentials about the novel curcumin analogs ; apoptosis induction abilities and anti-metastatic effects (2009)
  • 著者名/発表者名: 工藤千枝子, 角道祐一, 他
  • 学会等名: 第68回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: Pacifico Yokohama Japan
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] Cytoplasmic localized wild-type p53 and S121F super p53 still retains apoptosis inducible abilities (2009)
  • 著者名/発表者名: Yasuda, K., Kato, S., Sakamoto, Y., Watanabe, G., Mashiko, S., Sato, A., Kakudo, Y., Ishioka, C.
  • 学会等名: 2009 AACR Annual Meeting
  • 発表場所: Denver Colorado USA.Poster
  • 年月日: 2009-04-19
• [図書] 50音順・商品名でひける治療薬辞典 (2010)
  • 著者名/発表者名: 角道祐一, 石岡千加史, 他
  • 出版者: 総合医学社
• [図書] 50音順・商品名でひける治癒薬辞典 (2010)
  • 著者名/発表者名: 角道祐一, 石岡千加史, 他
  • 出版者: 総合医学社
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://www.co.idac.tohoku.ac.jp/