研究課題
若手研究(B)
近年、抗酸化能を有するビタミンCが身体機能及び運動機能に影響を及ぼす物質として注目されている。2006年に行った地域在宅高齢女性の横断研究では、血中ビタミンC濃度の高値は、運動機能の維持に影響を及ぼすことが示唆された。そこで本研究では、よりエビデンスの高い縦断的な分析をするために、2006年に行われた調査をベースラインとし、2009年に追跡を行い、高齢期における血中ビタミンC濃度と身体機能及び運動機能等の経年的な変化との関連を調べることを目的とした。ベースライン時の血中ビタミンC濃度と、追跡期間中の運動機能の変化との相関を見ると、ベースライン時の血中ビタミンC濃度と握力の変化との間に負の相関(ベースライン時の年齢と運動機能で調整した相関係数:r=-0.1、P=0.02)が認められた。しかしビタミンCサプリメント摂取者を除外するとその関連は認められなかった。3年間の血中ビタミンC濃度の変化量と握力の変化量に正の相関(r=0.11、P=0.016)が認められた。ビタミンCサプリメント摂取者を除外しても同様の結果が認められた(r=0.10、P=0.043)。
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