研究概要 |
経口糖尿病薬チアゾリジン誘導体の副作用として浮腫や心不全が発生する機序について,培養細胞やマウス,ラットなどの腎臓を用いた生理実験や関連蛋白の解析等を行い,チアゾリジン誘導体の作用で,PPARγが遺伝子転写調節によらない迅速な細胞情報伝達系を介して,腎臓の近位尿細管におけるナトリウム再吸収を亢進させることを明らかにした。チアゾリジン誘導体による浮腫・心不全発症の予防や、浮腫を起こさない新しい糖尿病薬の開発につながることが期待される。(Cell Metabolism13(5),pp.550-561,2011に掲載)
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