研究課題
若手研究(B)
炎症性サイトカインであるIL-17は、関節リウマチ(RA)や全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患の病態に重要な役割を果たすことが知られている。IL-17BおよびIL-17CはIL-17ファミリーに属するサイトカインでIL-17と30%程度の相同性をもつ。我々のこれまでの研究では、IL-17Bは軟骨細胞や単球、IL-17Cは炎症局所のCD4^+T細胞・樹状細胞・マクロファージに発現し、IL-17産生T細胞と共同してあるいは独立に炎症反応を増強・持続させる可能性が示唆された。本研究では、腎炎を発症したSLEモデルマウス(NZB/WF_1マウス)脾臓および腎臓、さらに脾臓樹状細胞とマクロファージでIL-17BおよびIL-17Cの発現がみられていることを確認した。とくにIL-17Bはコントロールマウスの脾臓と比較して強く発現していた。生体内でIL-17BおよびIL-17Cが及ぼす影響を検討するため、高効率レトロウイルスによりヌクレオソーム特異的TCR,IL-17B,IL-17Cの遺伝子導入を行った活性化T細胞をNZB/WF_1マウスに養子移入し、腎炎発症率を追跡している。また、in vitroでIL-17BおよびIL-17Cが脾臓貪食細胞の自己抗原提示能や貪食能に与える影響につき検討を行っている。IL-17BおよびIL-17CがRAおよびSLEの病態に及ぼす影響を解明するため、臨床データベースを作成した。SLE患者のPBMCにおけるIL-17BおよびIL-17Cの発現をreal time PCRにより解析し、疾患活動性等との相関を検討するため更なる症例蓄積を行っている。
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