研究課題
若手研究(B)
cetuximabは大腸癌に対する新規分子標的治療薬であり、Kras mutationの状態により抗腫瘍効果が異なることが知られている。Kras評価は確かにcetuximabの個別化治療に大きな役割を果たしているが、真に効果がある患者を選択する方法ではない。われわれは真にcetuximabの効果を有する患者を抽出すべく、genesignatureへの応用をおこなった。マイクロアレイを用いて遺伝子発現情報を網羅的に調べ、抗癌剤感受性を調べる試みは全世界的に行われているが、癌のheterogeneityが障害となり、遺伝子の特徴的発現情報を得る為には膨大な量のサンプル数とコストが必要となる。そこでわれわれは、homogenousな細胞群の集まりであると考えられる癌細胞株とインターネット上のMicro arrayデータベースに注目した。18種類の大腸癌細胞株のマイクロアレイデータを米国スタンフォード大学が運営するデータベース(http://smd-www.stanford.edu//)より取得した。過去の報告(Cancer Res 2008;68(6):1953-61)に基づき、Kras wildな感受性群(LIM1215、CAC02、SW948)、非感受性群(RKO、SW48、HT29)に分類し、スタンフォード大学が運営するGenePatternというマイクロアレイ解析ソフトを使用し、cetuximab感受性を反映したheat mapおよびgene signatureを作成した、また、手術時に採取した腫瘍検体をsingle cell suspensionし、MTT assay法を用いてcetuximab感受性を10例の臨床検体を用いて評価した。
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