研究課題/領域番号 |
21791525
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
鳥本 一匡 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10382293)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2010年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | SERCA2 / 膀胱部分閉塞 / 膀胱機能 / カハール介在細胞 / カルシウム動態 |
研究概要 |
無麻酔拘束下膀胱内圧測定法によりwild type(WT)ラット(n=10)とtransgenic(TG)ラット(n=10)における膀胱機能の差異を検討した。TGラット群の4匹は他のTGラット6匹と比較して明らかに膀胱容量の減少、排尿回数の増加を認めた。(p<0.001)、また摘出膀胱にて膀胱壁の肥厚を認めた。この結果により、TGラットを膀胱壁肥厚群(n=4)と膀胱壁非肥厚群(n=6)にわけ、WTラットとともに3群でWestern blotting法により膀胱でのSERCA2蛋白の発現量を比較した。結果は膀胱壁肥厚群が他の2群より有意に膀胱でのSERCA2蛋白量の発現が増加(p<0.05)していた。よって膀胱でのSERCA2蛋白の発現量が増加することにより膀胱壁が肥厚、膀胱容量が減少し、膀胱機能が低下する可能性が示唆できた。 次に、尿道に部分閉塞を加えた場合にWTラット群、TGラット群でどのような変化が観察されるかを検討した。WTラット、TGラットの膀胱出口部部分閉塞partial bladder outlet obstruction(pBOO)モデルを作成し、作成後2週間でSERCA2の蛋白量の変化を比較した。比較はWT群(n=5)、WTpBOO群(n=5)、TGpBOO群(n=5)の3群で比較した。結果はWTpBOO群、TGpBOO群の膀胱ではWTの膀胱と比較して有意にSERCA2蛋白の発現量が増加していた(p<0.001)。WTpBOO群、TGpBOO群の間にはSERCA2蛋白の発現量に差はなかった。TGラットにおける膀胱壁の肥厚とpBOOラットにおける膀胱壁の肥厚過程は異なっていると考えられるが、両者ともSERCA2蛋白が有意に増加していることより、膀胱壁の肥厚過程にSERCA2が影響している可能性が示唆される。
|