研究課題/領域番号 |
21791584
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
木谷 令 弘前大学, 医学部附属病院, その他 (80436047)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2010年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2009年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 外有毛細胞 / prestin / コレステロール / Lipid raft / 細胞内シグナル伝達 / 低分子量Gたんぱく / 細胞骨格 |
研究概要 |
Methy1-・-cyclodextrin(M・CD)はコレステロール除去薬としてlipid raftの機能解明のために近年用いられている。急性単離したモルモット蝸牛外有毛細胞(OHC)に高濃度のM・CDを投与すると細胞長が短縮する事がわかっている。一方、コレステロールをOHCに投与し経時的に細胞長の変化を見てみると、細胞長の変化は見られなかった。パッチクランプ法を用いてOHC細胞膜に存在するモータータンパクprestinの機能を検討するためNon-linear capacitance(NLC)を測定したときに、低濃度のM・CDとコレステロールにより可逆的な反応がもたらされるのとは異なる結果であるが、このことは細胞膜上に投与された高濃度のM・CDが細胞骨格に対して不可逆的に影響している可能性を示唆している。細胞膜脂質が細胞骨格に影響することをさらに調べるため低分子量Gたんぱくを用いることとした。低分子量Gたんぱくは細胞内シグナル伝達に深く関与し、OHCにおいては細胞骨格の制御との関係が示唆されている。パッチクランプ法により、低分子量Gたんぱくアナログをガラス電極を通して細胞内に投与し、細胞外からはM・CDやコレステロールを投与し、NLCのシフトする変化量について検討したところ、活性型の低分子量GたんぱくアナログはM・CDによるNLCのシフト量を抑制し、反対に不活性型の低分子量GたんぱくアナログはコレステロールによるNLCのシフト量を抑制した。これらのことから、細胞膜脂質の増減は低分子量Gタンパクを含む細胞内シグナル伝達を介して細胞骨格を調節している可能性のあることが示された。
|