研究課題/領域番号 |
21791670
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
臼井 智彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80282557)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 角膜 / 血管新生 / 炎症 / リンパ管新生 |
研究概要 |
角膜は眼球最表層に位置する無血管、無リンパ管の透明組織である。しかし炎症を起点として角膜に血管やリンパ管が侵入すると、その透明性が失われ視機能を著しく損なう結果となる。しかし角膜血管新生やリンパ管新生のメカニズムは未だ不明な点が多い。本研究では慢性炎症や腫瘍において、炎症や血管新生に関与するアンジオポエチン様因子(angiopoietin-like protein, Angptl)の中でAngptl2に着目し、角膜血管新生、リンパ完新世における関与と役割を検討した。まずマウス角膜血管新生モデルにおいてangptl2の発現を検討したところ、mRNAレベルでその発現が無処置マウスと比較して上昇した。また免疫染色を行うと、角膜血管新生を誘導したマウスではangptl2の角膜での発現が顕著となった。さらに角膜血管新生モデルにおけるangptl2の役割を検討するため、トランスジェニックマウス、ノックアウトマウスでそれぞれ検討したところ、トランスジェニックマウスでは野生型マウスに比較して角膜血管新生、リンパ管新生ともに亢進し、マクロファージの浸潤も亢進していた。一方ノックアウトマウスでは野生型のマウスと比較して角膜血管新生、リンパ管新生ともに減弱し、マクロファージの浸潤も減弱した。以上より、angptl2はマクロファージの浸潤を介して角膜血管新生、リンパ管新生を促進させることが明らかとなった。このことからangptl2は角膜血管新生、リンパ管新生に対して治療のターゲット分子になる可能性が示唆された。
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