研究概要 |
食物の硬さやその嗜好性が神経活性に及ぼす影響についてラットを用いた検討を行った.硬飼料摂取時には扁桃体中心核の神経活性が上昇し当該部位のヒスタミン遊離が増加したが,軟飼料摂取時では両者とも上昇は認められなかった.一方,軟飼料に対して嫌悪を獲得したラットでは軟飼料摂取時に神経活性が上昇し,ヒスタミン遊離も増加した.さらに,軟飼料に対する嫌悪反応は扁桃体中心核にH_1受容体遮断薬を投与することで抑制された.従って,扁桃体中心核のヒスタミン神経系は食物の硬さの嗜好性の調節に関与していることが示された.
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