研究課題
若手研究(B)
MUC1特異的モノクローナル抗体は口腔癌の標的化には有効だが、抗体単独での抗体免疫療法では有効性が見られず、補体膜制御因子の発現によりその作用が抑えられていることを明らかにしてきた。そこで、補体制御因子の機能を抑えることで抗腫瘍効果が増強されるのではないかと考え、抗MUC1抗体と補体制御因子阻害抗体の相乗効果を検討した。補体依存性細胞障害反応において,抗MUC1抗体単独の場合と比較するとCD55あるいはCD59の機能阻害抗体を作用させた方が補体依存性細胞障害をそれぞれ約2倍,約3倍に増強した。また、口腔癌細胞を強力に破壊できる3つの機能を持った遺伝子組み換え三重機能抗体を作製することを試み、補体膜制御因子と阻害する部位と、MUC1を認識する部位を持ったヒト型三重機能抗体発現ベクターを作製した。
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