研究課題/領域番号 |
21791856
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松永 常典 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10380924)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | IPC / リン酸カルシウムセメント / キトサン |
研究概要 |
本研究の目的は、天然資源由来の有機活性素材であるキトサンを添加した、抗菌性および硬組織修復・再生促進能を有するリン酸カルシウムセメントを開発することである。 本年度はまず、市販のβTCP粉末に熱処理を施し、α相とβ相の混合相(α相:約90%)のTCPを合成し、これを粉砕し細粒化した粉末を基材とした。この粉末と精製水とを練和し、ハイドロキシアパタイトが形成されているかを検討した。精製水200μlに対して、粉末を0.38gから0.18gまで減少させて調整した硬化体に関してXRD分析を行った。0.18g前後で練和した硬化体において若干ハイドロキシアパタイトのピークが観察されたが、セメントの強度が不十分であり、また、すでに市販されているリン酸カルシウム系セメントと比較するとピークがかなり低いものであった。 そこで、セメント基材にハイドロキシアパタイト粉末を1~5%混合した粉末と、精製水とを練和したセメント硬化体に関してXRD分析を行ったところ、市販のリン酸カルシウム系セメントよりもピークは劣るもののハイドロキシアパタイトのピークが観察されたことから、少量添加したハイドロキシアパタイト粉末が、結晶形成の核として作用したものと考えられた。 今年度の研究より、合成したリン酸カルシウムセメントからのハイドロキシアパタイトの生成を確認することができた。以降の研究に関しては、所属研究機関にて引き続き行っていく予定である。
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