研究課題
若手研究(B)
Factor-Xはクマザサ抽出液から分離・同定された分子量330のフラボン誘導体である。従来クマザサには多くの薬理作用があることが報告されているが、その中で、岐阜大学の共同研究者チームにより、有効成分を含むFractionからFactor-Xが分離・同定されたが、その後の解析により、Factor-XはTricin(4′, 5, 7-trihydroxy-3′, 5′-dimethoxyflavone)であることが同定され、その合成にも成功した。我々の予備的実験において、tricinは単純ヘルペスウイルス(HSV)への抗ウイルス効果、また、各種癌細胞株に対する増殖抑制効果・アポトーシス増強能を持つことが示唆された。本研究では更にtricinの効果を検討するため、肝硬変~肝癌の病理に重要な役割を果たすHuman Hepatic Stellate cellに対する効果について検討を進め、tricinがstellate cellのPDGF依存性増殖を抑制することを見出し、そのメカニズムについて論文にて報告した。
すべて 2012
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
J Cell Biochem
巻: (in press) 号: 7 ページ: 2346-55
10.1002/jcb.24107