配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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研究概要 |
ヒトbeta-defensin-2(hBD-2)は,上皮細胞から放出される抗菌ペプチドの一つであり,グラム陰性菌に対してより強い抗菌作用を示し,粘膜表面での初期防御に関与する. 我々は過去に慢性歯周炎でよく検出されるPorphyromonas gingivalis(P.gingivalis)で刺激したHGECからhBD-2が刺激時間に応じて発現することを明らかにした.しかし,歯周疾患が慢性疾患であり増悪期と緩解期を繰り返すことから考えると病態変化においてのhBD-2の役割はまだ不明である.そこで今回,P.gingivalisの濃度によってhBD-2の発現とIL-8の発現との関連性について比較検討した. その結果,P.gingivalisはHGECにおいて経時的にIL-8およびhBD-2の発現を有意に上昇させ,それらは経時的に関連性が認められたが, 刺激濃度に依存する発現の差異は認められなかった.したがって,刺激時のHGECにおけるIL-8およびhBD-2の発現は炎症の強さに関わらず炎症性因子が存在すれば生じ,感染初期における自然免疫機構の一端を司ることが示唆される.
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