訪問看護師による遺族訪問の具体的方法を検討するために、遺族訪問を受けた時の遺族の状況と思いを明らかにした。15名の遺族に半構成的面接を行い、得られたデータを質的帰納的に分析した。結果、遺族が遺族訪問を受けた死別後1か月以内の早い時期の状況として【忙しさ】【健康状態の悪化】があり、四十九日ころでは【ひと段落】【変化の兆し】があった。また、1か月以内の遺族訪問では【訪問看護師への信頼と感謝】【気がかりが解消された安堵感】を、四十九日ころでは【癒し】を感じていた。死別後の時期により遺族の状況は異なり、状況の違いに応じて遺族訪問に対する思いも異なることから、個々の遺族の心の整理を促せる時期を個別に選択することが効果的であると考えられた。
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