研究課題/領域番号 |
21810016
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
筒井 真楠 大阪大学, 産業科学研究所, その他 (50546596)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,249千円 (直接経費: 1,730千円、間接経費: 519千円)
2010年度: 845千円 (直接経費: 650千円、間接経費: 195千円)
2009年度: 1,404千円 (直接経費: 1,080千円、間接経費: 324千円)
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キーワード | マイクロ・ナノデバイス / ナノコンタクト / トンネル現象 |
研究概要 |
単一分子接合の電気伝導度と局所温度の同時計測に向けた、白金ナノ細線温度センサー組込み型微細加工機械的破断接合の構造設計及び製作プロセスの開発を行った。電子線リソグラフィー法などのナノ加工技術を用いて、ポリイミドコートを施した金属基板上にアルミナ薄膜パターンを作製し、さらにそのアルミナ表面上に、白金細線と金ナノ接合を作製した。その後、反応性イオンエッチングにより金ナノ接合直下のポリイミドを除去することで、ナノブリッジ構造を作製した。 開発した白金細線温度センサー組込み型機械的破断接合の動作実証実験として、金ナノ接点の電気伝導度と局所加熱の同時計測を行った。ロックインアンプを用いた高感度測定により白金細線温度センサーの抵抗値の周囲温度依存性を調べ、センサーの校正曲線を得た。その後、約100Kの下で金ナノ接点を作製し、その振動スペクトルと温度センサーによる温度計測を同時に行った。その結果、接点に負荷する電力に比例して、温度センサーの検出温度が高くなる傾向が観察された。このことから、今回開発したデバイスを用いることで、金ナノ接点に発生するジュール熱が観測可能であることを確認した。 また、從来の分子接合寿命測定に基づいた実効温度計測法を用いて、77K下における単分子接合の実効温度測定を行った。その結果、77K下において、室温に比べより著しい局所加熱による接合温度上昇が観測され、このことから、単分子接合における局所加熱現象において、格子熱伝導による接合冷却効果が極めて重要な役割を果たしていることを明らかにした。
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