研究課題/領域番号 |
21810038
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
山下 真一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 博士研究員 (20511489)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,678千円 (直接経費: 2,060千円、間接経費: 618千円)
2010年度: 1,274千円 (直接経費: 980千円、間接経費: 294千円)
2009年度: 1,404千円 (直接経費: 1,080千円、間接経費: 324千円)
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キーワード | 放射線 / 重粒子線 / 水 / 酸素 / スーパーオキシド / 高LET放射線 / トラック構造 / 気体分析 |
研究概要 |
重粒子線トラック内での酸素および活性酸素の生成収量(収率)を測定・評価するために、液体試料に種々の放射線を照射した際に発生する気体をそのまま分析できるオンライン気体分析装置を製作し、これと並行して、電子スピン共鳴(ESR)法により新規に開発されたスピントラップ剤を利用することでスーパーオキシドを検出する方法も確立した。 前者の取り組みでは、酸素よりも収量が高くて検出が容易な水素の生成を検出することによって装置の性能を検証・向上させた。結果、十分な感度(20ナノモル程度以下)で水素を検出・定量することに成功した。ガンマ線照射時に発生する水素の収率も決定し、報告値と良い対応が得られた。水素の前駆体の一つである水和電子を除去する捕捉剤の濃度を変えた場合も同様であった。また、後者のESR法の利用では、新規スピントラップ剤G-CYPMPOを用いることによってスーパーオキシドだけでなく、OHラジカルや水素原子を検出できることが確認できた。さらに、他の手法では困難な、「スーパーオキシドの信号をOHラジカルの信号から分離すること」にも成功した。今後は、本研究で開発した装置や手法を重粒子線照射時の酸素や活性酸素の収率測定に拡張利用していく。
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