研究課題/領域番号 |
21830105
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
|
研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
大島 十二愛 共立女子大学, 文芸学部, 講師 (90526089)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
1,963千円 (直接経費: 1,510千円、間接経費: 453千円)
2010年度: 975千円 (直接経費: 750千円、間接経費: 225千円)
2009年度: 988千円 (直接経費: 760千円、間接経費: 228千円)
|
キーワード | メディア史 / 歴史社会学 / 久留島武彦 / 子ども文化事業 / デジタルアーカイブ / 家庭教育 / 子ども新聞 / 近代日本 / 児童文化 / 子ども / 文化事業 / メディア |
研究概要 |
本研究は、近代日本における子ども向け文化事業が企業(とくにマス・メディアや百貨店)におけるインフラ整備と児童文化者らのヒューマン・ネットワーク形成とがパラレルに展開していく過程を提示しようとする試みである。従来の児童文化論といえば、児童文学作品の内容分析や作家論がその中心であった。一方、本研究が目指したのは、とりわけ久留島武彦(明治時代から昭和初期にかけて活躍した日本を代表する口演童話家の一人で児童文化者)のこれまであまり明らかにされていなかったメディア実践者としての活動をメディア史の枠組みのなかで提示することである。今回のプロジェクトでは、久留島が編集者として携わった国内初のカラー刷り週刊子ども新聞『ホーム』のデジタル化保存、資料目次等の収集およびデータ化を終えた。その成果の一部をまとめた、拙稿「新聞記者時代の久留島武彦と子ども向けジャーナル-中央新聞『ホーム』のデジタル化保存と分析を中心に-」では、その後日本の放送文化や美術界を牽引するエポックメーカー達がほぼ同じ時期に『ホーム』紙上に編集者や挿絵画家、記者の形で集っていたことが明らかになった。そしてそれは、近代日本における子ども向け文化事業が、児童文化者らのグループのみならず、多様なメディア企業における重層的な人的コミュニティネットワークによって家庭と社会、家庭と学校、社会と学校を直接的に媒介したという筆者の主張を強化するものである。
|