研究概要 |
本年度はまず静岡大学にてマッハツェンダー干渉システムの構築を試みた.レーザー源として最大5mWのHe-Neレーザーを用い,ビームスプリッタにより2つのビームに分けた後,再びビームスプリッタにより干渉させレーザー強度をフォトディテクタにより測定した.本システムはレーザー波長が可視域であるため性能評価には電子密度が10^<22>m^<-3>程度以上のプラズマ源が必要となる. そこで東京大学のレーザープラズマ風洞に適用した.本風洞は出力2kWの連続発振レーザーを集光させることで大気圧下でのプラズマ生成・維持が可能であり,過去の研究から電子密度が10^<23>m^<-3>程度あり検証用プラズマ源として適している.その結果,高圧流れであるため透過光の散乱及び機械的な振動の影響が大きく,干渉光の強度変化が得られたもののこれが電子密度によるものなのかは判別できなかった. 次に気流や機械振動の影響を除くため,干渉レーザー光の位相変換を直接測定するヘテロダインシステムの構築を試みた.これはレーザー光を音響素子に通すことで40MHz変調させ,その周波数からのズレを測ることで位相情報を直接得ることができ振動等の影響を除去できる.周波数の測定には高速オシロスコープで直接測定するのではなく,アナログ位相検波器を導入することで安価かつ20ns以上の応答性を持つ計測システムを構築した.次年度,新しいシステムを再びレーザープラズマ風洞に適用し性能評価を行った後,衝撃波管に適用する予定である.
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