研究課題/領域番号 |
21890037
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
常世田 好司 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20362402)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,652千円 (直接経費: 2,040千円、間接経費: 612千円)
2010年度: 1,261千円 (直接経費: 970千円、間接経費: 291千円)
2009年度: 1,391千円 (直接経費: 1,070千円、間接経費: 321千円)
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キーワード | 免疫学 / 免疫記憶 / 記憶ヘルパーT細胞 |
研究概要 |
記憶ヘルパーT細胞の再活性化のメカニズムを明らかにするために、(A)抗原再侵入時における抗原提示細胞の動態の解析や(B)生体内イメージング法による再活性化された記憶ヘルパーT細胞の動態の解析を行った。(A)初めに抗原提示細胞の同定を行ったところ、抗原を取り込み、かつ提示することができる細胞の大部分は、骨髄中の形質細胞様樹状細胞であった。この抗原提示細胞が、二次応答から1-2時間後で十分に活性化していることも明らかにした。現在、この抗原提示細胞が記憶ヘルパーT細胞の再活性化を直接誘導することを証明しようとしている。(B)生体内イメージング法を用いて、二次応答により再活性化を受けても記憶ヘルパーT細胞は、2-3時間ニッシェから移動しないことを明らかにしている。この結果は、記憶ヘルパーT細胞が抗原提示細胞上へ移動するのではなく、抗原提示細胞がニッシェ中に維持されている記憶ヘルパーT細胞の近傍まで移動することを示唆している。4時間後には脾臓やリンパ節に向けて血液中に移出することも明らかにしており、このスタートアップの計画により記憶ヘルパーT細胞の一連の動態を解明することができた。さらに、CD69遺伝子欠損マウスが記憶ヘルパーT細胞のみを欠損することも明らかにしており、現在そのマウスをコントロールとして二次応答時の記憶ヘルパーT細胞の動態をさらに明らかにしようとしている。CD69分子が骨髄への移動において接着分子として働くことが重要であることも見出しており、今後このマウスを用いることで記憶ヘルパーT細胞が免疫現象の中でどのような役割を持っているかを明らかにできると考えている。このような記憶ヘルパーT細胞が特異的に欠損しているマウスは未だ報告がなく、世界に先駆けて記憶ヘルパーT細胞の役割を解明することができる。
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