研究課題
研究活動スタート支援
イオンチャネルの一つであり、ペースメーカーチャネルと呼ばれるHCN(Hyperpolarization activated cyclic nucleotide modulated channel)に着目して研究をすすめてきた。そのサブタイプの一つである、破骨細胞の酸放出部位である波状縁に局在しているHCN1の機能をHCN1遺伝子欠損マウスにて検討した。また、骨芽細胞におけるHCN3の役割の解析をすすめた。1、骨形態計測法にて、HCN1欠損マウスを野生型マウスの海綿骨骨量、骨構造、骨形成・骨吸収を評価した。HCN1欠損マウスでは、野生型のマウスに比べて、海綿骨骨量が減少し、骨構造がもろくなっていた。また、骨形成指標と骨吸収指標が増加しており、高代謝回転型の骨量減少が生じていた。2、パッチクランプ法を用いて、HCN により発生する電流(Ih)を成熟破骨細胞にて記録・解析した。HCN1欠損マウス由来の破骨細胞においても、Ihが同定された。3、骨芽細胞においては、HCN3の骨芽細胞機能への関与が認められた。HCN3を過剰発現させたところ、骨芽細胞の増殖が促され、骨芽細胞分化の指標であるALPの増大が認められた。4、破骨細胞のHCN4遺伝子をノックダウンすると、破骨細胞のIhが大幅に減少した。このことから、破骨細胞におけるIhは、HCN1とHCN4由来のものと考えられる以上の結果から、HCN1は、骨代謝回転を調節するとともに、破骨細胞の膜電位調節での役割が示唆された。さらに、HCN3と骨芽細胞機能の関係から、HCN3の骨形成における関与が考えられる
すべて 2011 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (12件) 図書 (2件) 備考 (1件)
Journal of Cellular Biochemistry 112
ページ: 433-438
Arthritis and Rheumatism 63
ページ: 1021-1033
Journal of Cellular Physiology 226
ページ: 573-578
Journal of Cellular Biochemistry
巻: 112 ページ: 433-438
Arthritis and Rheumatism
巻: 63 ページ: 1021-1033
Journal of Cellular Physiology
巻: 226 ページ: 573-578
Nervous system and bone 20
ページ: 1801-1805
American Journal of Physiology 299
Clinical Calcium
巻: 20 ページ: 1801-1805
American Journal of Physiology
巻: 299