研究課題/領域番号 |
21890082
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
別府 秀幸 富山大学, 准教授 (20550479)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,652千円 (直接経費: 2,040千円、間接経費: 612千円)
2010年度: 1,261千円 (直接経費: 970千円、間接経費: 291千円)
2009年度: 1,391千円 (直接経費: 1,070千円、間接経費: 321千円)
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キーワード | 大腸腫瘍 / 間質細胞 / 遺伝子改変マウス / 骨形成因子 / BMP受容体 |
研究概要 |
近年、大腸腫瘍の発生メカニズムにおける間質細胞の役割が注目されている。組織特異的に遺伝子を欠損させた変異マウスの解析により、TGF-βあるいはBMPシグナルが腫瘍形成過程において、どの組織で重要であるか、解明されつつある。これまで、TGF-βあるいはBMPシグナルの大腸上皮細胞での異常が上皮細胞の腫瘍化を引き起こすと考えられてきたが、マウスを用いた実験系では、これらのシグナルを上皮細胞特異的に欠損させても腫瘍の形成は認められなかった。一方、BMP II型受容体遺伝子(BMPR2)を間質細胞特異的に欠損させた場合、大腸上皮細胞の腫瘍化が認められることを我々は明らかにした。これらの結果より、間質細胞から分泌される何らかの因子を介して、上皮細胞の増殖が促進されていると仮説を立てた。平成21年度は、これらの因子を同定するために以下の実験系を組み立てた。1)BMPR2変異間質細胞(または胎児由来線維芽細胞)とGFP遺伝子を導入したヒト大腸がん由来細胞(またはマウス正常乳腺細胞)を共培養することにより、GFP標識された上皮細胞の増殖能を解析する。2)マイクロアレイ法を用いて、野生型とBMPR2変異型間質細胞における遺伝子発現パターンの違いを解析し、腫瘍化に関与する候補遺伝子を検索する。さらに、BMPR2遺伝子を間質細胞において欠損させたマウスに形成された大腸腫瘍からもRNAを抽出し、マイクロアレイ法の解析に加える。現在、これらの実験系を確立しており、平成22年度にかけてデータの解析を継続して行っている。これらの因子の同定は、腫瘍化における分子メカニズムを解明するために有用であると考えられる
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