研究課題/領域番号 |
21890114
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 和弘 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00548521)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,224千円 (直接経費: 2,480千円、間接経費: 744千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 1,664千円 (直接経費: 1,280千円、間接経費: 384千円)
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キーワード | ストレス / 高体温症 / 光遺伝学 / 情動 / 脳神経回路 / ウイルス / 自律神経 / ホメオスタシス |
研究概要 |
情動やストレス刺激は、自律神経系を含めた生体の恒常性維持機能に強い影響を与えるが、その脳内メカニズムはほとんど分かっていない。本研究では、情動を司る大脳辺縁系から恒常性維持機能を司る視床下部や脳幹への情動シグナル伝達に焦点を当て、その神経メカニズムの解明を目指す。そして、その目的のために、神経活動の光遺伝学的操作技術をin vivoの統合生理学に応用し、脳内の特定部位に投射するニューロン群の活動を特異的に操作する新規技術を開発する。 平成21年度は、光によって活性化するカチオンチャネル(ChR2)およびクロライドポンプ(eNpHR)の遺伝子を組み込んだウイルスベクターを作製し、そのウイルスをラットの体温調節に関わる視床下部や脳幹の領域に注入して、その領域のニューロン群が感染することを組織学的に同定することに成功した。次年度は、このウイルスを用いて、覚醒ラットの大脳辺縁系の様々な部位から恒常性維持機能に関わる脳部位への神経接続を特異的に活性化、あるいは抑制し、そのストレス性(情動性)自律神経反応への影響を調べることで、情動や心理ストレスが生体の恒常性維持機能に作用する神経科学的メカニズムを明らかにする。 本研究によって得られる成果は、自律神経失調症などの様々なストレス疾患の病態解明に貢献するものであり、また、本研究で開発する神経接続の特異的操作技術は、多様な脳機能を司る神経回路及びその動作原理の解明に幅広く応用しうるものである。
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