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HMGB1ーRAGEシグナル系を標的とした糖尿病患者における炎症悪化機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21890150
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 歯周治療系歯学
研究機関岡山大学

研究代表者

大森 一弘  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20549860)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2010年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
2009年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
キーワード歯周病 / 糖尿病 / 炎症 / 口腔感染管理
研究概要

本研究の最終目標は,糖尿病患者に頻発する歯周病悪化メカニズムを解明して,糖尿病-歯周病の相互作用の病態理論を構築することである。本研究においては,歯周組織の構築細胞の一つである歯肉線維芽細胞の動態に着目し,近年,炎症性サイトカインとしての作用が注目されているHigh mobility group box-1 (HMGB1)を標的分子として,そのレセプターの1つであるReceptor for Advanced Glycation Endoproducts (RAGE)との相互作用を明らかにした後,それら一連の細胞反応が及ぼす"高血糖"の影響を検討している。本年度は,歯肉線維芽細胞における1) 炎症性サイトカインIL-6および歯周病原生細菌由来のLPSがHMGB1の産生性に及ぼす影響の検討,2) HMGB1誘導性の細胞内シグナル伝達系に及ぼす影響の検討を行った。
まず,歯肉線維芽細胞に対して炎症性サイトカインIL-6 (1-50ng/ml)や歯周病原生細菌Porphyromonas gingivalisおよびEscherichia coli由来のLPS(1-1000ng/ml)を時間(0-48時間)および生理的濃度依存的に作用させたが,HMGB1の産生は誘導されなかった。この結果は,申請者が当初予測していた歯肉線維芽細胞自身によるHAfCB1のオートクライン作用がないことを示唆するものと考える。次に,HMGB1のパラクライン作用の検討を行うため,リコンビナンHMGB1を用いて歯肉線維芽細胞を刺激したところ,細胞内シグナル伝達系の一つであるMAPK系タンパク質(ERK1/2)のリン酸化が濃度および時間依存的に有意に誘導されることがわかった。
以上の結果から,炎症性細胞等によって産生されたHMGB1が歯肉線維芽細胞に対してパラクライン的に作用し,細胞活性,細胞死,そして炎症性サイトカイン産生性等に影響を及ぼす可能性が示唆された。糖尿病患者における炎症悪化のメカニズムにHMGB1が関与している可能性は非常に高く,引き続き本研究を継続していく必要があると考える。

報告書

(1件)
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 糖尿病教室における歯科の役割-歯周病が全身疾患(糖尿病)に及ぼす影響について-2009

    • 著者名/発表者名
      大森一弘
    • 学会等名
      第14回岡山県糖尿病療養指導フォーラム
    • 発表場所
      岡山国際交流会館(岡山県)
    • 年月日
      2009-10-25
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 歯周病治療を通じて, II型糖尿病患者の行動変容を促した一症例2009

    • 著者名/発表者名
      大森一弘, ら
    • 学会等名
      第24回日本糖尿病合併症学会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山県)
    • 年月日
      2009-10-10
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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