研究課題/領域番号 |
21890220
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
濱本 周造 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80551267)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2010年度: 1,235千円 (直接経費: 950千円、間接経費: 285千円)
2009年度: 1,365千円 (直接経費: 1,050千円、間接経費: 315千円)
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キーワード | 尿路結石形成 / オステオポンチン / トロンビン / 細胞接着 / 抗体治療 |
研究概要 |
OPNはトロンビンで切断されることによって、SVVYGLR配列(マウスではSLAYGLR配列)が、C末端に表れることによって、a9β_1integrinとの結合能など、炎症細胞の遊走に機能すると考えられる。今回同部位に対する抗体を作製し、結石形成への影響を検討した。抗体は、北海道大学遺伝子制御研究所との共同研究により、合成ペプチド(VDVPNGRGDSLAYGLRS)をマウスに免疫して、脾臓からB細胞を採取したのち、ハイブリドーマ形成させ、モノクロナール抗体を作製した。In vitroにおいて、NRK細胞にCOM結晶を蒔いたのち、抗体を投与しCrystal cell interactionを検討したところ、抗体投与により、COM結晶の細胞への接着が低下した。In vivoにおいては、8週齢C57BL/6マウスに対して、100mg/kgのグリオキシル酸を連日腹腔内投与し、投与-1、 2、 5, 8日目に作成した抗SLAYGLR抗体を腹腔内に投与(250μg、 500μg、 1000μg)した。抗体投与群では、抗体濃度依存性に結晶形成量が減少した。また走査型電子顕微鏡により結晶形態を観察したところ、正常群の結晶は放射線状に成長する密度の高いものとなるものの、抗体投与群においては、結晶がばらばらと細かくなる傾向を認めた。OPN抗体は、細胞と結晶との接着を低下させることで、結晶形成を抑制に働くことが示唆された。同部位の抗体を臨床に応用することで、尿路結石予防における分子標的治療に繋がる可能性がある。
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