研究概要 |
インターフェロン療法(以下IFN療法)が終了したC 型慢性肝炎患者が抱く不確かさを,明らかにする目的で研究を行った.筆者がこれまでに実施した質問紙調査を再分析した結果では,C 型慢性肝炎患者の不確かさに,医師の説明満足度とPOMS 下位尺度「不安-緊張」の2要因が関連していることがわかった. 今回は,IFN 療法が終了したC 型慢性肝炎患者4名に半構成的面接法による質的分析を行った.その結果,IFN 療法を行い治療効果が認められた患者では[新しい人生の獲得][再燃への不安]を,治療効果が認められなかった患者では[低空飛行で生きる人生][治療を耐えたにも関わらず効果のない落胆]を語っており,IFN 療法に対する思いが治療結果により大きく異なることが明らかになった.
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