研究課題
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我々の研究グループが作製したgjb2遺伝子の優性阻害効果を示すマウス変異体(R75Wトランスジェニックマウス)では、コルチ器の形成時期より成熟障害を認めていた。外有毛細胞の細胞活性をマウスの歪成分耳音響放射(DPOAE)専用測定機器を開発して確認することができた。従来のマウスの耳音響放射(DPOAE)計測においてはヒトに使用する機器をそのまま使用しているが、ヒトとマウスでは外耳道径や可聴域に大きな違いがあるため、マウスに特化した計測装置を独自に開発し外有毛細胞の細胞活性を確認することができた。R75Wトランスジェニックマウスにおいては生後どの周波数においても歪耳音響放射(DPOAE)の反応が確認されなかった。また外有毛細胞の収縮蛋白であるプレスチンを免疫組織学的に検討し、R75Wトランスジェニックマウスの外有毛細胞の外側壁に野生型と同様のプレスチンの存在が認められた。また同時に、マウスの蝸牛から外有毛細胞を分離・単離してパッチクランプ法を用いて、その収縮能をin vitro下で検討しているが、電気的運動性にもR75Wトランスジェニックおよびノントランスジェニックマウスに成長変化の差は認められなかった。これまでの実験施設では建築物由来の電気的ノイズの影響が大きく、正確なDPOAEが測定できなかったため、新たに他の研究棟の実験動物施設内に電気シールドを搭載した防音室を建設した。現在機材の再構築を行いマウス聴覚生理の改良を進めており聴性脳幹反応(ABR)での電気的ノイズは大きく減少した。さらにDPOAE設備を再構築し上記トランスジェニックマウスでの正確な聴覚機能解析を可能にする測定環境の調整を行っている。
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