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N-ヒドロキシMDMAの使用証明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21926002
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 薬学Ⅰ
研究機関石川県警察本部刑事部科学捜査研究所

研究代表者

高山 成明  石川県警察本部刑事部科学捜査研究所, 研究職員

研究期間 (年度) 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
410千円 (直接経費: 410千円)
2009年度: 410千円 (直接経費: 410千円)
キーワードN-ヒドロキシMDMA / キラル分析 / キャピラリー電気泳動質量分析法
研究概要

麻薬MDMA(3,4-Methylenedioxymethamphetamine)に類似した構造をもつN-ヒドロキシMDMA(N-OH-MDMA)は、最近、販売・乱用が散見されるようになってきており、その拡大防止のため、2009年1月に麻薬に指定された新規乱用薬物である。N-OH-MDMAを摂取した場合、尿中にMDMAおよびMDMAの代謝物であるMDA (3,4-Methylenedioxyamphetamine)等が排泄されるが、未変化体は摂取直後(2~3時間)じか排泄されず、尿の分析結果からMDMAの使用かN-OH-MDMAの使用かを識別することは困難である。そこで本研究では、N-OH-MDMAの使用の証明、特にMDMAとの使用の識別が行えるような指標がないか検討を行うことを目的とした。
N-OH-MDMAおよびMDMAは不斉炭素を1つもち、d体とl体の2つの光学異性体が存在する。N-OH-MDMA、MDMA共に密売されているものはラセミ体(dl体)である。MDMAについては、d体とl体で代謝速度が異なることが知られており、乱用者尿中のMDMAおよびその代謝物MDAのd体/l体比について、使用状況による違いが報告されている。したがって、N-OH-MDMA使用者尿についてキラル分析を行い、MDMAおよびMDAのd体/l体比を比較することで、N-OH-MDMAとMDMAの使用の識別ができる可能性が考えられた。そこで、本研究ではその分析法の開発から着手した。はじめに、アキラル分析条件について液体クロマトグラフ質量分析法(LC/MS)およびキャピラリー電気泳動質量分析法(CE/MS)を用いた分析法の確立を行った。次いで、その分析法を基に、LC/MSではキラル分離カラムを用い、CE/MSでは泳動液へのキラルセレクターの添加を行い、最適条件の検討を行った。その結果、アニオン性シクロデキストリンをキラルセレクターとしたCE/MSにおいて、良好なキラル分離を達成することに成功した。なお、現時点では、N-OH-MDMA使用者尿の例数が少なく、MDMA使用者との間に統計的に有意な違いを見いだすまでには至っていない。これについては、今後も継続して研究を行っていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 薬毒物試験法 II-5.麻薬試験法 フェネチルアミン誘導体 N-ヒドロキシ-3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(N-OH-MDMA)2010

    • 著者名/発表者名
      財津桂, 中西啓子, 片木宗広, 土橋均, 石丸麗子, 高山成明, 辻川健治, 井上博之, 大津留修
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2010-03-30
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2020-05-15  

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