• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

メチルメルカプタン高産生能を示すP.gingivalisの特性

研究課題

研究課題/領域番号 21932003
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 歯学
研究機関広島大学

研究代表者

岩崎 代利子  広島大学, 病院, 歯科衛生士

研究期間 (年度) 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
470千円 (直接経費: 470千円)
2009年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
キーワードメチルメルカプタン / P.gingivalis / 口臭関連ガス
研究概要

【研究目的】:歯周病原細菌は、脱落上皮細胞、白血球、歯肉溝滲出液等をタンパク分解することで得られたメチオニンやシステインの代謝・合成から、硫化水素(H_2S)、メチルメルカプタン(CH_3SH)、ジメチルサルファイド((CH_3)_2S)といった口臭関連ガスである揮発性硫黄化合物(Volatile Sulfur Compounds、以下VSCs)を産生し、口臭症に関与している。歯周病原細菌の中でPorphyromonas gingivalis(P.g)はメチルメルカプタンの産生能が高いと報告されているが、同じP.gであっても臨床分離株においては、菌株レベルでVSCs産生能に違いがあると予想される。一般的に歯周病原細菌も垂直感染が主と考えられ、P.gingivalisのメチルメルカプタン高産生能株の検出・特性を解明することは口臭治療に多大な影響を与えると考える。本研究はP.gのVSCs産生能に関わる因子を明らかにするため、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドについて口臭症患者から分離したP.g臨床分離株および標準菌株を用いて、VSCsガス産生能の違いを菌株レベルで検討を行った。
【研究方法】:1.P.g臨床分離株の分離と同定方法
患者の5分間刺激唾液の10^5倍希釈したものをCDCバクテロイデス選択培地に播種し嫌気培養後黒色コロニーから染色体DNAを抽出し、PCR法を用いて16srRNAを増幅して確認した。
2.P.g臨床分離株および標準菌株を用いて、L-メチオニン90分作用時のVSCsガス産生能の違いを菌株レベルで分析した。
【研究成果】:標準菌株間でVSCs産生能を比較すると、硫化水素(H_2S)についてはW83,W50,11が高く、メチルメルカプタン(CH_3SH)についてはS-2,GT-6が高く、ジメチルサルファイド((CH_3)_2S)についてはW50,S-2が高い値を示した。臨床分離株においても3種それぞれのガスが優位に高い値を示す菌株が存在した。
本実験から、P.gはメチルメルカプタンの産生能が高いと言われているが、P.g標準株及び臨床分離株へのL-メチオニン添加によるメチルメルカプタンの産生能は菌株間で違いがあることが明らかとなった。一方で、3種ガスの内、2種において高濃度のガス産生を示す菌株も存在した。これは産生経路に係わる酵素活性の違いなどによるものと考えられる。今後、これらの酵素活性に関して、産生能の高い菌株および低い菌株について遺伝子レベルでの検討が必要と考える。

報告書

(1件)
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Porphyromonas gingivalisの口臭関連ガス産生能について2009

    • 著者名/発表者名
      岩崎代利子
    • 学会等名
      第52回秋季日本歯周病学会学術大会
    • 発表場所
      宮崎市
    • 年月日
      2009-10-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] Porphyromonas gingivalisの口臭関連ガス産生能の分析2009

    • 著者名/発表者名
      岩崎代利子
    • 学会等名
      第60回中国地区歯科医学大会
    • 発表場所
      広島市
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi