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時系列解析を応用した臨床検査精度管理システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21933003
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 境界医学・社会医学・看護学等
研究機関金沢大学

研究代表者

大江 宏康  金沢大学, 附属病院, 臨床検査技師

研究期間 (年度) 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
740千円 (直接経費: 740千円)
2009年度: 740千円 (直接経費: 740千円)
キーワード臨床検査精度管理法 / 最大エントロピー法 / ウェーブレット解析
研究概要

本研究によって開発された精度管理システムは、複数の分析装置から得られる、精度管理用データを集約して、各分析項目の最大エントロピー法によるスペクトル解析、非線形最小二乗法による当てはめ曲線の作成、ウェーブレット解析による変動要因の特定までの一連の作業を可能にした。また、一元化された精度管理データを用いた高度な解析能力をもつ体系的な解析システムの開発によって、臨床検査の現場での分析装置の稼働状況の恒常的な監視を可能にした。本システムにより分析可能となった対象領域は、電解質、酵素、金属、蛋白・膠質、糖質、脂質、含窒素化合物、生体色素、尿成分など臨床化学領域および免疫化学領域のほぼ全項目である。
本精度管理システムによる解析によって、臨床検査の分析精度に関する新たな知見を明らかにすることができた。すなわち、1.臨床検査の分析精度に影響を及ぼす主要要因は、分析装置の稼働時間と休止時間との周期に起因する変動、標準物質によるキャリブレーションによる切断点および精度管理に用いる管理物質の劣化による変動の重畳で構成され基底変動を呈している。2.基底変動を構成している変動要因は、回避することは不可能であるが、分析担当技師が本システムによる解析データを用いて、その変動による影響を最小限に留めるように介入してコントロールすることができる。3.電解質や酵素系など共通の反応系をもつ分析項目群間による多変量的解析では、基底変動か異常変動かの発生要因の区別に関わりなく交互作用的な相関関係が認められ、系統的変動要因と偶発的変動要因の鑑別が可能である。
本精度管理システムは、施設内精度管理法として従来にない高度な解析手法と解析精度を有しており、検査試薬の品質や分析環境の整っている現代の臨床検査室状況に適合した新しい理論による精度管理の実用化を可能にした。

報告書

(1件)
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 長期的精度管理データにおけるウェーブレット解析の有用性2009

    • 著者名/発表者名
      大江宏康
    • 雑誌名

      医学検査 Vol.58

      ページ: 907-914

    • NAID

      10026333426

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 臨床検査精度管理における最大エントロピー法の有用性2009

    • 著者名/発表者名
      大江宏康
    • 雑誌名

      THE MEDICAL&TEST JOURNAL 1088

      ページ: 24-24

    • NAID

      10026954999

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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