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日台租税取決めの両国による適用―恒久的施設及び特殊関連企業に対する課税を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 21F21011
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
審査区分 小区分05020:公法学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

谷口 勢津夫  大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (30171846)

研究分担者 CHIU YI-KAI  大阪大学, 高等司法研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード日本 / 台湾 / 日台民間租税取決め / 移転価格税制 / 租税回避否認規定
研究開始時の研究の概要

日台租税取決めは、主に5条、7条及び9条をもって外国企業の事業利得への課税を定めている。
外国企業の事業利得への課税をめぐって生じる二重課税や課税の真空を解消するため、日台租税取決め7条についての研究の後続研究として、恒久的施設の定義を置く同5条、特殊関連企業条項を定める同9条と両国の国内法の関連規定の交錯問題を解明し、両国におけるそれらの解釈・適用の不一致を明らかにした上で、上記規定について両国において共に受け入れられる、かつ、当該不一致を解消できる解釈論・立法論を構築する。
これらの一連の研究によって、外国企業の事業利得に対する日台間における二重課税等の包括的な解決策を提出する。

研究実績の概要

本研究は日台民間租税取決め9条に定める租税条約上の移転価格税制の両国における解釈・適用を課題の一つとしているが、その前提問題として、日本法上の移転価格税制を研究したところ、日本では、国際的移転価格事案に対して、租税特別措置法66条の4に定める移転価格税制ではなく、法人税法37条7項に基づく寄附金課税が多用されている傾向があることがわかる。そして、法人税法37条7項は沿革上、同法132条に定める租税回避否認規定から具体化されたものであるので、日本の上記傾向から、移転価格税制と租税回避否認規定との適用関係についての課税実務の見解が窺えると思われる。
こうした見解は、日台民間租税取決め9条自体の解釈・適用と直接には関連していないようにもみえるが、具体的な事案について同条ないし日台民間租税取決めにおける相互協議条項の適用を受けないとする点で、日台民間租税取決め9条の適用上、重大な問題を惹起している。なぜかというと、法人税法37条7項に基づく寄附金課税を行うと、そもそも日台民間租税取決めと日本国内法における移転価格税制を適用して、関連の二重課税を解消することができなくなり、日台民間租税取決めの締結目的を達成ことができないためである。
一方、台湾では、移転価格税制は従来、租税回避の否認規定の一つと位置づけられてきた。そのため、移転価格税制の解釈・適用も租税回避の一般的否認規定と深く関係しており、台湾でも、課税実務が日本の上記見解と同様な見解を採る可能性があるのではないかとの仮設を立て、台湾の移転価格税制の解釈・適用について研究を行った。その上で、論文にまとめて投稿して、現在、当該論文は既に査読を通過して、2022年5月に公刊される予定である。
今後は、これまで収集・調査した文献を活用し、引き続き日台間の国際的移転価格税制の課税実務上の問題と解決方法を研究していく予定である。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 台湾の移転価格税制に関する一考察ー租税回避の一般的否認規定との交錯問題を中心にー2022

    • 著者名/発表者名
      邱怡凱
    • 雑誌名

      税法学

      巻: 587号

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 台湾の移転価格税制に関する一考察2022

    • 著者名/発表者名
      邱怡凱
    • 学会等名
      日本税法学会関西地区研究会(第540回)
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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