研究課題/領域番号 |
21F21042
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山下 弘巳 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40200688)
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研究分担者 |
VERMA PRIYANKA 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2021-09-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | プラズモン触媒 / シングルサイト触媒 / 水素キャリア |
研究開始時の研究の概要 |
新エネルギー開発が切望される中、クリーンで無尽蔵な太陽光エネルギーの有効利用を実現するために、「可視光応答型光触媒の開発」は期待すべき研究課題である。本研究では、「プラズモンナノ粒子を基盤とした単一金属合金光触媒の開発」、ならびに、「水素貯蔵材料からの高効率水素生成反応系の構築」を行う。
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研究実績の概要 |
新エネルギー開発が切望される中、クリーンで無尽蔵な太陽光エネルギーの有効利用を実現するために、「可視光応答型光触媒の開発」は期待すべき研究課題である。本研究では、「プラズモンナノ粒子を基盤とした単一金属合金光触媒の開発」、ならびに、「水素貯蔵材料からの高効率水素生成反応系の構築」を目的とする。また放射光XAFSなどの分光学的手法を駆使して、優れた触媒機能とナノレベルの構造との相関を明らかにする。特に、様々な反応ステージでのin-situ XAFS測定によって、反応ガスの吸着・配位により生成する反応中間体の微細構造をも高精度で決定する。種々の分光学的手法を駆使した触媒活性種近傍の微細構造に関する知見と触媒機能の関連性を解明することで、更なる高性能光触媒の設計指針にフィードバックする。 本年度は主に各種プラズモン光触媒の調製を行った。高性能触媒の開発には、プラズモン材料と触媒活性点との接合が重要ポイントとなる。そこでAu, Agを基盤としたプラズモン材料と触媒活性種、特にプラズモン効果への感度が高いと予想されるシングルサイト触媒との複合化を行った。ハイブリッド材料のナノ構造(形状や粒径)と異種金属との接合状態を精密制御することで、広範囲な可視光吸収および赤外応答性のある触媒開発を試みた。さらに、多孔体とプラズモン材料との融合による触媒の高効率化について検討も行った。活性の評価は、水素キャリア分子(アンモニアボラン、ギ酸、アンモニア、過酸化水素)のからの水素生成、創薬に重要なクロスカップリング反応、分子内選択水素化反応を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究での主課題である、「プラズモンナノ粒子を基盤とした単一金属合金光触媒の開発」、ならびに、「水素貯蔵材料からの高効率水素生成反応系の構築」に関して、新たな触媒系を提案することができた。
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今後の研究の推進方策 |
触媒キャラクタリゼーションと併せて、in-situでのUV-vis、フォトルミネッセンス、XANES/EXAFS測定に重点を置き反応メカニズム、光触媒活性発現の要因を明らかにする。また、様々な反応ステージでの光吸収特性評価、活性点近傍構造の同定によって、反応基質・反応ガスの吸着・配位により生成する中間体の微細構造をも高精度で決定する。最終的には表面プラズモン共鳴による触媒作用促進メカニズムの解明を行い、いまだ十分解明されていないプラズモン光触媒の作用原理を提案する。
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