研究課題/領域番号 |
21F21115
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
茂呂 和世 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90468489)
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研究分担者 |
LO PEI-CHI 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | PCOS / ILC2 / 多嚢胞性卵巣症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、女性の排卵障害として多くみられる疾患で、卵巣の中でできる卵胞の発育が遅く、一定の大きさになっても排卵されないことから、卵巣内に多数の卵胞がたまってしまう疾患です。ホルモン異常による排卵障害であり、女性の20~30人に1の割合で発症します。近年、ホルモンの恒常性維持や肥満の発症に免疫細胞が関与することが明らかになってきたことから、免疫学的視点からのPCOSの病態解明が期待されています。この研究では自然リンパ球に注目する事でPCOSの発症機構を理解し、将来治療標的となる可能性を探ります。
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研究実績の概要 |
多嚢胞卵巣症候群(PCOS)は、ホルモンバランスの乱れによる女性に多い女性内分泌疾患であり、不妊症、流産、早産などの原因となる。卵巣は女性の主な性ホルモン産生器官であるが、一部の免疫細胞も排卵に関与している。ホルモンの恒常性は、排卵過程における卵胞内の免疫細胞の浸潤とサイトカインの産生に影響を与える。ホルモン、特に血漿中のアンドロゲンやインスリンの過剰によって、月経周期が不規則になり排卵がうまくいかず、PCOSを引き起こす可能性が高くなる。PCOSを持つ女性は、II型糖尿病、子宮内膜がん、心血管疾患を患うリスクが高いため、PCOSにおける免疫細胞に着目して研究を行った。 Interleukin-33 (IL-33) は多面的な作用を持つIL-1ファミリーサイトカインであり、排卵時には月経ホルモン(LH、FSH、エストロゲン)と常に同様の変動パターンを示す。IL-33シグナル伝達の異常は、子癇前症や再発性妊娠喪失などの妊娠関連疾患や、体外受精のための卵巣刺激制御を受ける女性の卵巣機能にも関与していると言われている。IL-33の受容体は、ヘテロ二量体のIL-1受容体アクセサリータンパク質(IL-1RacP)とIL-33受容体(mST2)である。mST2の膜貫通領域と細胞内領域を欠く可溶型ST2(sST2)は、IL-33のシグナル伝達を調節するデコイ受容体として考えられている。そこで、sST2の発現細胞の同定を試みたところ、マスト細胞、ILC2、好酸球が産生することが明らかになった。中でも、ILC2sは最も多くsST2を産生する細胞であった。このことから、ILC2がsST2産生によってPCOSの結果に影響を与える可能性があると考えた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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