研究課題/領域番号 |
21H00487
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋山 聰 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50293113)
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研究分担者 |
板倉 聖哲 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00242074)
増記 隆介 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (10723380)
高岸 輝 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80416263)
芳賀 京子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80421840)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 美術史 / 記述 / 造形物 / 聖地 / 聖地景観 / 比較美術史 / 参詣図 / 記録 / 聖地形象 / コレクション / 宝物 / 比較宗教美術史 / 地域連携 / 宗教美術史 / 目録 |
研究開始時の研究の概要 |
西洋班は、社寺の奉納品目録や所蔵目録における記述の歴史的変遷、聖地風景についての記述・記録における虚実の弁別、神秘主義における夢・幻視の記述の分析、宗教儀礼等の動態の記述の分析等を行う。東洋班は、中国王室コレクションおよび東山御物の目録研究、西湖を中心とした聖地記述の分析等を、日本班は、公家日記における逸失作品の記述の収集・分析、古記録・儀軌・伝書等における儀礼記述の分析、記述・記録という観点からの白描図像・粉本の再検討等を行う。比較美術史班は、聖地とその形象の相関性や、聖地記述としての測定値の活用等についての考察を展開する。その上で、比較宗教美術史研究の基盤形成のためのモデル形成を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究は形象の記述について探求する上で、形象の範囲を造形物に限定せずに、自然物はもとより、自然物と造形物から合成されたともいえる聖地景観、さらには夢や幻といった非物質的イメージにまで拡大し、また、記述の範疇を言語による記述だけではなく、造形や画像や記号による記述までに広げて、多角的視点から比較美術史的に検討し、多くの新知見を得た。また、そうした成果を反映させたいわば自己参照的な各時代、地域の美術作品の記述を試験的に試み、一定の成果を得た。これまでにない多様な視点からの我々の記述研究にはさらなる国際展開の可能性が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
造形物の言語による記述についての研究関心は我が国では比較的薄いところがあり、文化的背景の相違によるところもあるが、西欧においては、形象の記述は、文化の基層を構成してきており、比較文化的な相違が浮かび上がったことは、形象と記述の範疇を広く設定した研究方法とともに、今後のイメージと言語の相関性についての研究の進展に資するであろう。聖地形象についても、言語記述と造形記述を突き合せた研究はいまだ多くなく、今後の新たな方向性の展開を促すことになろう。また、造形物や聖地景観についての記述に関わる知見の充実や絵解きを包含した記述研究は、地域における文化振興や観光に一定の寄与をすることも期待される。
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