研究課題/領域番号 |
21H00517
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中谷 彩一郎 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (30527883)
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研究分担者 |
CARDI LUCIANA 関西大学, 文学部, 准教授 (00725632)
平岡 隆二 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (10637622)
野津 寛 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (20402092)
泰田 伊知朗 東洋大学, 国際観光学部, 教授 (20822076)
近藤 智彦 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (30422380)
渡邉 顕彦 大妻女子大学, 比較文化学部, 教授 (60612025)
吉川 斉 成城大学, 文芸学部, 准教授 (60773851)
高久 恭子 (中西恭子) 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (90626590)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 西洋古典受容 / 異文化接触 / 西洋・非西洋 / アイデンティティ / 西洋古典 / 古代ギリシア・ローマ / 日本 / 東アジア / ダフニスとクロエー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本における近世から現代の西洋古典受容について、西洋古典学だけではなく、比較文学や科学史、日本学などの研究者が領域横断的に結集して共同研究をおこなうものである。日本人のアイデンティティ形成、西洋/非西洋という二項対立、西洋古典受容の負の側面、特定の題材の選択の意図、誤解や誤読から生じた創造的結果、西洋古典受容研究と従来の西洋古典学との関わり方といった共通の問題意識の下に研究することで、俯瞰的かつ多様な視点から分析し、その成果を研究期間中には公開ワークショップや国際シンポジウムの開催、最終的には英文論文集の出版によって国内外に発信する。
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研究実績の概要 |
本研究は、西洋古典学・比較文学・科学史・日本学などの諸分野の研究者が領域横断的に集まり、海外の研究者の協力も得ながら、「日本における西洋古典受容」に関する共同研究を進め、最終的にはその成果を英文論文集にまとめて世界に発信することを目指すものである。初年度となる2021年度は、コロナ禍の影響が続き変異株の流行にも翻弄されて、メンバーの各々が個別に研究を進めることが中心となった。そのような中、初の全体ミーティングを7月11日にオンラインで開き、研究計画の練り直しを行った。次いで9月22日に、東アジアにおける西洋古典受容に関する初の論文集であり、研究分担者の泰田・カルディ、研究協力者の中村るい(東海大学)も寄稿しているAlmut-barbara Renger & Xin Fan (eds.), Reception of Greek and Roman Antiquity in East Asia (Brill, 2018)の検討会をオンラインで行い、本プロジェクトによる新たな論文集が取り組むべき課題をあらためて確認した。具体的な研究実績については、研究分担者の泰田・渡邉・平岡による論文および図書の分担執筆、カルディ・野津・平岡・中西による学会発表など、初年度としては十分な成果があったと言えよう。特に研究代表者の中谷は、古代小説の中でもっともよく知られる作品であるロンゴス『ダフニスとクロエー』について、新しい学術的知見を盛り込みながら広い読者に向けて紹介する小著を刊行した。『ダフニスとクロエー』は近代ヨーロッパの隠れたベストセラーであり、日本でも三島由紀夫『潮騒』の藍本として知られているなど、西洋古典受容の面からも重要な作品であり、中谷の小著ではそのような点についても触れられている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初からコロナ禍を見据えて計画を立てていたため、対面でのミーティングや一般に公開する企画は開催できなかったものの、内部のミーティングについてはほぼ計画通りオンラインで開くことができた。また、最終目標となる英語論文集の計画に関して懸案となっていた寄稿者の追加についても、本年度中に打診を進め顔ぶれをほぼ確定することができた。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響が残っていること、また、研究代表者の中谷が2022年度の大半はベルギーで在外研究を行う予定であることを考慮し、国内外における対面での企画については機を見て柔軟に計画を進めるとともに、プロジェクト内部のミーティングについては引き続きオンラインで開くことが確認された。
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