研究課題/領域番号 |
21H00583
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡本 宜高 金沢大学, 国際学系, 講師 (10747827)
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研究分担者 |
小長谷 大介 龍谷大学, 経営学部, 教授 (70331999)
野村 真理 金沢大学, 人間社会研究域, 客員研究員 (20164741)
橋口 豊 龍谷大学, 法学部, 教授 (20283385)
堀内 隆行 中央大学, 文学部, 教授 (90568346)
柳原 伸洋 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (00631847)
山口 育人 奈良大学, 文学部, 教授 (20378491)
河村 豊 東京工業高等専門学校, 一般教育科, 嘱託教授 (10369944)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 第二次世界大戦 / イギリス / 現代史 / イギリス史 / 外交史 / 文化史 / 科学史 |
研究開始時の研究の概要 |
日本やドイツなどの第二次世界大戦の敗戦国の「戦後」に関しては、戦争責任や「過去の克服」に関する研究が国内外で進展してきた。一方で戦勝国の「戦後」については、大戦中の戦略爆撃による非戦闘員の大量殺戮、大戦後の統治領域での植民地主義や人種主義の継続など、数々の問題が指摘されているものの十分な研究がなされてこなかった。こうした状況を踏まえ、本研究は戦勝国の中からイギリスに焦点を当て、大戦から受けた複合的、重層的な影響を、外交史、西洋史、文化史、科学史の知見を融合して学際的かつ包括的に検証し、「戦後」をめぐる研究に戦勝国と敗戦国という境界線を越えた形での新たな視座を提示することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、第二次世界大戦がイギリスに与えた影響について、大戦と「戦後」の連続性、非連続性に着目しながら、外交史、西洋史、文化史、科学史の知見を融合して学際的かつ包括的に検証することを目指す共同研究である。初年度である2021年度は、新型コロナ感染症問題の影響により、海外での文献・史料収集はもちろん国内での対面形式の研究会の開催すらままならず、研究の進展には大きな制約が課されることとなった。 こうした状況において、本研究ではオンラインによる研究会を準備段階を含めて4回(21年3、8月、22年1、3月)開催し、研究代表者・研究分担者・研究協力者が共同研究の方向性を再整理しながら、研究成果を公表する方策について検討するとともに、本研究のテーマに関連する個別研究発表とそれについての議論を行った。この結果、第二次大戦の経験と記憶がイギリスの「戦後」にどのような影響を及ぼしたのかを理解するには、その前提としてイギリスが第二次大戦をどのように戦ったかを十分に把握しておくことが不可欠であるとの共通認識を研究会参加者が持つに至り、本研究を「イギリスと第二次世界大戦」により焦点を当てた形で行う方針が確認された。この過程において、本年度末に勃発したロシアによるウクライナ侵攻は、第二次大戦の経験と記憶が現在に至っても強い影響を与えていることを再認識させることとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の初年度となった2021年度も新型コロナ感染症問題が継続したことにより、研究実施計画に基づく二次史料の収集は行うことができたが、各自の研究内容に関連する資料を所蔵する公文書館等での一次史料の収集は、殆ど行うことができなかった。この状況は、本研究の進捗に大きな影響を及ぼすこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
初年度同様に研究代表者・研究分担者・研究協力者が担当課題についての研究を各自行うとともに、年度内3回を予定している研究会を通じて、イギリスと第二次世界大戦との関わりについての分析を深化させる。研究の遂行に不可欠である研究対象国・地域での一次史料の収集についても、新型コロナ感染症問題が沈静化した段階で行う。これと並行して研究成果の発表を行いつつ、多角的、学際的な視点からの共著研究書の刊行に向けた準備を引き続き進めることとする。
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