研究課題/領域番号 |
21H00681
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
森 靖夫 同志社大学, 法学部, 教授 (50512258)
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研究分担者 |
奈良岡 聰智 京都大学, 法学研究科, 教授 (90378505)
梶原 克彦 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10378515)
玉木 寛輝 慶應義塾大学, 教養研究センター(日吉), 講師 (30896949)
萩原 淳 琉球大学, 人文社会学部, 准教授 (50757565)
宮下 雄一郎 法政大学, 法学部, 教授 (80711043)
小林 道彦 北九州市立大学, 基盤教育センター, 名誉教授 (80211910)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 総力戦体制 / 国家総動員 / 戦時体制 / ファシズム / 産業動員 / 捕虜 / 国民動員 / 治安体制 / 国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、第一次世界大戦後から敗戦に至る日本の「総力戦体制」の全体像を、国際比較の視座に立脚して解明しようとするものである。具体的には「総力戦体制」の形成と展開過程を産業動員政策、国民動員政策、治安法制、捕虜政策など多方面から実証的に分析し、「総力戦体制」の総合的な把握を試みると共に、英米独仏との比較を行い、更にその研究成果を海外へも発信する。欧米では総力戦の国際比較研究が盛んであるが、対象国が欧米に限定される傾向が強い。本研究は、そのような海外の研究と国内の最先端の研究を架橋するものであり、国内のみならず海外においても大きなインパクトを与えることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は、第一次世界大戦後から太平洋戦争終結に至る日本の「総力戦体制」の全体像を、国際比較の視座に立脚して明らかにすることを目的とする。従来日本の「総力戦体制」はその形成期からドイツ軍国主義の影響を色濃く受けてきたことが盛んに強調されてきた。だが、そうした主張は必ずしも、ドイツのみならず、英・米・仏などのそれと十分な比較を行った上でなされてきたわけではない。 そこで本研究は、各専門分野で国際比較研究に従事してきた研究者を結集し、日本の「総力戦体制」を産業動員、国民動員、治安体制、捕虜政策といった視角から包括的かつ多面的に分析し、その全体像の解明に迫る。総力戦体制の比較研究が進んでいる海外においては、欧米中心に分析される傾向が強く、よって本研究が海外の研究に及ぼすインパクトや意義は極めて大きい。 2022年度は第1回研究会を6月25日に同志社大学で開催し、研究分担者である萩原と玉木がそれぞれ研究報告を行った。海外の視点をとりいれるべく、Mahon Murphy氏にも参加してもらい、議論に加わってもらった。続いて、第2回研究会は9月24日にオンラインで開催し、研究分担者である奈良岡、研究協力者である鈴木がそれぞれ研究報告を行った。更に第3回研究会を3月2~3日の2日間にわたり呉大和ミュージアムで実施した。研究報告は、森、小林、宮下が行った(Mahon Murphy氏も議論に参加)。以上により、2022年度は分担者全員が研究報告をしたことになる。 以上は最終年度にむけた研究報告であったが、同時に出版社を決定し、編集担当者に第3回研究会へ参加してもらい、論文集作成の準備を進めた。各分担者の研究の成果の一部はすでに学術雑誌等で公表されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
成果物として論文集の刊行を目指しており、執筆を予定している分担者および協力者全員が研究会において研究報告を行い、参加者全員が活発な議論を行ったことで、本研究全体の方向性やまとまりを確認することができたことが理由の一つである。本年度も新型コロナウィルスの感染状況がそれほど改善されず、海外史料調査を実施することができなかった。他方で、国内史料調査は完全に再開し、研究会も呉市で合宿形式で実施することができた。その点では昨年度よりも調査状況は改善したといえる。 出版社も決まり、分担者全員が編集担当者と直接懇談(第三回研究会において)することができたのも、理由の一つである。その懇談のなかで全員が来年度末の締切にむけ論文を仕上げるという共通目標を再確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
23年度も、年2~3回ペースで研究会を開催(原則対面、場合によってはオンライン)し、分担者および協力者が論文集へ向けた準備を進めていく。本研究に関連する研究書が出版された場合は出来る限り書評会なども行っていく。また、22年度には控えていた海外調査も積極的に実施していくとともに、国際学会にも応募して本研究の海外への発信を目指す。
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