研究課題/領域番号 |
21H00692
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
滝澤 三郎 早稲田大学, 地域・地域間研究機構, その他(招聘研究員) (30554935)
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研究分担者 |
明石 純一 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30400617)
杉木 明子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (40368478)
山田 満 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50279303)
橋本 直子 一橋大学, 大学院社会学研究科, 准教授 (50865095)
大茂矢 由佳 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 講師 (70981546)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 難民政策 / 入管法 / 補完的保護 / 資金協力 / ウクライナ避難民 / 日本の難民政策 / 難民認定 / 入管庁 / 難民認定ガイドライン / アフガン難民 / ミャンマー難民 / 入管・難民認定法 / UNHCR / 出入国在留管理庁 / 移民政策 / 難民の国際的保護 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の難民認定は少なく「難民鎖国」などと批判されるが、外務省は多額の支援資金を拠出し、個人からの寄付も増えている。第三国定住事業や「留学生としての難民受け入れ」など「新しい形の受け入れ」も拡大している。 本研究は、日本の難民政策が「少ない難民受け入れ、多額の資金協力、新しい形の受け入れ」という形を取るのはなぜかを行政学的視点から分析した上で、今後の日本の総合的難民政策のあるべき姿を提唱する。
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研究実績の概要 |
本研究の対象である日本の難民政策は、2021年から、国際情勢並びに法務省・入管庁における改革を受けて、大きな変化を見せ始めた。 その中で、研究協力者であるオックスフォード大学のAlexander BettsとPaul Collierによるレフげの翻訳作業は、共同研究者である山田満教授や杉木明子教授の参加を得て順調に進み、第2校まで完了した。本書は明石書店から2023年出版予定であるが、本研究の主たる主張である庇護と負担分担による「総合的難民政策」と軌を一にするものであり、出版後は大学などを中心に様々な形で活用されると思われる。 10月のジュネーブ出張では、日本による財政的貢献についての資料をアーカイブズから入手して2023年度に予定しているUNHCR Financial Governance(II)の論文の準備をした。また、日本の財政的貢献について幹部と意見交換をしたほか、NHCR執行委員会、国連人権委員会対日審査を傍聴し、国際機関からの対日評価を確認した。 ジュネーブ出張のフォローアップとして、ミャンマーー、アフガニスタン、ウクライナからの難民・避難民の積極的な受入れや、改正入管法に含まれる「補完的保護」の創設、入管庁による「難民認定ガイドライン」の策定など、日本の難民政策が大きく変わっていること及びその背景、さらに今後の対応についてUNHCR 国際保護局、バンコクのアジア局、駐日事務所幹部と意見交換をし、UNHCRの対日・対法務省方針に変化をもたらした。 最近では笹川財団USAの求めに応じ、ワシントンの政府関係者にオンラインで応援をするなど、全体として、政策研究である本研究は政府やメディアの関心を引き、社会貢献につながった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍が続いて海外出張ができなくなるなどの点で研究の遅れが出たが、2022年中ごろからは主張も可能となり、研究が軌道に戻りつつある。。 研究実績の概要にあるように、2021年2月以来、日本の難民政策は大きく変わったが、その際に本研究のアプローチは関心を引き、研究代表者や共同研究者(橋本准教授)は、国会での入管法改正を巡る参考人として招かれて意見を述べるなど、政策の策定過程をリアルタイムで参与観察することができ、それは予期しなかった研究の深化をもたらした。また、難民・避難民の受入れが世論に与える効果をインターネット調査を通して観察できたことも成果であった。難民問題についての関心が高まる中で、政府以外にも、政治社会学会での発表、政策研究大学院大学での英語講演など複数の講演の依頼やメディア出演が増え、難民問題の理解増進にかかる社会貢献ともなった。そのほか出版を含む成果物の作成も進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
Refugeの出版記念シンポジウムを、Betts教授を招いて(またはオンラインで)2023年7月に上智大学で実施する予定である。 入管・難民認定法の改正の背景については2023年6月の世界国連学会で発表が予定されるなど、いくつかの大学や学会関係で発表予定である。それらのいくつかは論文として成果物になる。 UNHCRのfinancial governanceについての調査と論文化には力を入れるほか、今までのSNSでの発信を含めた成果をまとめ、2023年から24年にかけて、難民に関する共著書を2冊(合同出版、ミネルバ書房)仕上げ、過去の出版物(難民を知る基礎知識、難民を助ける30の方法)の改訂版も予定している。
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