研究課題/領域番号 |
21H00708
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 京都大学 (2022-2023) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
高橋 秀典 京都大学, 経済研究所, 准教授 (80839796)
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研究分担者 |
杉田 洋一 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20743719)
藤嶋 翔太 一橋大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (50706835)
北村 周平 大阪大学, 感染症総合教育研究拠点, 特任准教授(常勤) (90812090)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 観光 / 需要 / 外部性 / 同時消費 / 観光需要 / GPSデータ / Smartphone / GPS |
研究開始時の研究の概要 |
観光産業はその経済規模の大きさと多様な外部性の存在から、振興政策が日本全国で大規模に行われている。しかしデータと手法の制約から、観光振興政策の経済学的評価は殆ど行われていない。本研究は観光需要の主な特徴である(1)消費者による観光財の同時消費と(2)観光財間の補完性及び外部性に注目し、それらを考慮した観光需要関数を推計することで観光振興政策による需要創出効果と経済厚生の定量的評価を行う。これに伴いスマートフォン所持者のGPS位置情報を利用した観光財の同時消費が観察可能な世界初の「観光施設訪問者パネルデータセット」を作成し推定に用いる。
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研究成果の概要 |
昨年度に収集した複数のデータセットを整理した。また、観光地での混雑や観光スポット間の距離を考慮した上で観光客が旅路を決定する動学モデルを構築した。観光地が観光スポットのネットワークにより形成されている形となり、観光地内及び観光地間のネットワーク状況を考慮した初の経済モデルとなる。 また、KLAによって生成された訪問データの制限を考慮した推定方法を開発した。現在、実際のデータを用いてモデルパラメータを推定中である。モデルの推定後、学会及びセミナーにて発表し、モデルや推定方法に関して内容を見直していく一方、政策関連のシミュレーションを行い国際ジャーナルに投稿する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
観光産業は経済的・政策的に重要な産業である。2020年度観光白書によれば、2019年の国内旅行消費額は27.9兆円であり、これは民間最終消費の約9%に匹敵する。また政府・自治体による観光振興政策は広く行われている。しかしデータの制約から、観光産業の経済学的分析はまだ未熟な段階であり、観光消費の同時性を考慮した経済学的分析は存在しない。 我々の構築したGPSデータと観光需要モデルを用いればGo To トラベル事業のような大規模かつ広範に行われている観光政策を定量的に評価することが可能となる。
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