研究課題/領域番号 |
21H00730
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
芝田 隆志 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (70372597)
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研究分担者 |
西原 理 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20456940)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ファイナンス / オプション理論 / 企業金融 / 資金制約 / 負債の再交渉 / 非対称情報 / 最適資本構成 / 連鎖倒産 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,企業金融と金融工学との融合研究であるコーポレートファイナンス動学モデルを拡張し,そのモデルを用いて,クレジットリスクを考慮に入れた企業の財務指標を推定する.特に,本研究では,国際研究集会の企画・運営を通じて,当該研究に関する国際的な学術研究拠点としての機能を拡充する.
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研究実績の概要 |
本年度の研究業績は,学術論文5本(すべて査読つき国際学術誌),学会報告6件(国際3件,国内3件のうち招待講演1件)に集約される.
学術論文の主要な成果は次の3点にある.第一に,業績が悪化して企業が流動化されるとき,債権者が企業の流動化価値を最大化することを新たに導入し,この債権者の(事後的な)最適化行動が,企業の(事前的な)投資戦略や資金調達戦略に与える影響について明らかにした.特に,債権者による事後的な最適化行動は,企業の投資量水準には影響を与えないが,企業の投資戦略を遅延させるメカニズムを明らかにした.第二に,寡占市場において各企業がR&D投資を行うとき,R&D投資におけるスピルオーバーが各企業間で異なると仮定した上で,企業間で異なるR&Dスピルオーバーが,各企業の生産量やR&D投資にどのような影響を与えるのかについて明らかにした.第三に,企業間の収益構造に強い相関がある状況,特にある企業の倒産が関連する企業の収益に強い負の影響を与えることを仮定(連鎖倒産)した上で,連鎖倒産の可能性が企業の最適資本構成に与える影響について明らかにした.
学会報告では,国際学会にて3件,国内学会(招待講演1件)にて3件の研究報告を行った.次年度,これらの研究成果を取りまとめて論文として執筆する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究期間の初年度にもかかわらず,学術論文5本が(査読つき)国際学術誌に掲載され,また学会発表を6回行うことができた.以上より,当初の計画以上に進展していると判断できる.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では,寡占市場と各企業の投資タイミングに関する数理モデルを構築し,競争が,各投資の投資タイミング,資金調達方法,負債のクレジットスプレッドなどの財務指標に与える影響について研究する.
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