研究課題/領域番号 |
21H00910
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
瀬田 広明 東海大学, 海洋学部, 教授 (20311037)
|
研究分担者 |
北村 健一 鳥羽商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00825440)
吉田 南穂子 鳥羽商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10598543)
鈴木 治 中部大学, 工学部, 教授 (20270275)
高嶋 恭子 東海大学, 海洋学部, 准教授 (70580471)
今井 康之 東海大学, 海洋学部, 特任准教授 (90506510)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | 海事教育 / 視線計測 / 航海学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、航海学の基礎となる航海計画立案と船位決定などの要素技術に着目して、技術水準を客観的数値指標で算出するための評価モデルを開発することである。 そこで、シミュレータや実船などの体験教材を有効活用し、視線計測装置を用いて船舶運航における作業メカニズムを科学的に分析し、海事技術向上のための相乗効果を図った教育プログラムを作成する。また、国内外の海事教育機関と連携してより効果的な教育訓練方法を提案する。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、操船シミュレータや体験教材を用いた実習もしくは船舶運航時に、作業する訓練生や教員、現役航海士が、どの情報をもとにどのような判断を下しているのかを視線情報を用いて分析し、その判断過程を解明することである。 本年度は下記の内容を実施した。 1.視線計測の解析ソフトを購入し、前年度に実施した①民間船会社の現役航海士数名に依頼して、紙海図およびECDISによる航海計画立案作業時の視線計測実験、②本学所有の海洋調査研修船「望星丸」で海技士養成課程の乗船実習を行っている学生に対して、通常業務として航海当直中に実施する船位決定作業(クロスベアリング)を行う際の視線計測実験、それぞれの分析を行った。 2.航海計画立案時の視線情報をヒートマップやスキャンマップなどの方法で可視化し、紙海図とECDISによる作業の差違を検証した結果、航海計画立案作業は紙海図よりECDISによる方が作業時間が少なく、また、経験年数によりその差が顕著であることが示唆された。しかし、航海計画立案作業経験およびECDISの使用歴が乏しい若手航海士は、紙海図による作業の方が作業効率が良かった。 3.コロナ禍によるオンライン講義の手法を応用し、操船シミュレータを用いて模擬船橋外の水先人・船長役が模擬船橋内の航海士・操舵手に対して操船指示を行う遠隔操船実習を実施し、その有効性について船橋資源管理(Bridge Resource Management)の観点から考察を行った。また、航海計画立案用教材を試作し、教育カリキュラムを検討を開始した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
視線計測実験およびその解析が順調に進んでおり、適宜、成果発表を実施しているため。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度の成果を踏まえて、2023年度は以下の3項目について引き続き実施する。 (1)船位決定作業(クロスベアリング)ならびに天体を用いた位置決定手法時の視線情報を分析し、適宜、成果発表を実施する。 (2)カリキュラム開発及び実習内容について1年目に検討した項目について継続して実施・試行を行う。 (3)国際的な研究成果とするため、海外の海事教育機関(イスタンブル工科大学、韓国海洋大学)において同様の実験を実施する。
|